不動産購入のノウハウ
和の雰囲気を活かした家に住むなら、古民家のリノベーションがおすすめです。伝統的な家屋の面影を残しつつ、現代的な住まいにできるため、こだわりの家に住みたい人にぴったりの選択肢です。
ただし、昔の感覚でつくられている古民家は、リノベーションをすべきポイントが多々あります。特に間取りはそのままでは使いにくいため、よく考えて手を入れましょう。古民家リノベーションを成功させるために、抑えておきたい間取り変更のアイデアなどを紹介します。
不動産購入 リフォーム・リノベーション2024年6月7日
伝統的な日本家屋の面影を残す古民家は、住まいとしてとても魅力的です。しかし、実際に住むには徹底したリノベーションが必要で、なかなかハードルが高いのが現実です。
それでも、古民家へリノベーションして住むメリットは少なくありません。古民家をリノベーションするメリットを紹介しますので、興味がある方はぜひ参考にしてください。
古民家をリノベーションする魅力は、昔ながらの木造家屋の特長を活かした雰囲気のある家に住めることです。木造の家は独特の温かみと風合いがあり、柱や梁に使用されるヒノキやケヤキなどの木材は高い強度があります。
また、古民家は一般的に50年以上を経た家を指すことが多く、いまの家とは異なる内装が採り入れられています。ありふれた内装を避けたい人の目には、非常に魅力的に映ることでしょう。古民家ならではの土間や縁側、吹き抜けなどを残した、リノベーションを試みてください。
古民家の問題点は、いまの生活に合わない間取りになっていることです。木の風合いなど魅力は多いものの、いまの視点では使いにくいところが多々あります。しかし、リノベーションをすることで、そういった古民家の使いにくい間取りを変更して現代的な住まいにできます。
古民家のリノベーションでは壁をすべて撤去して、おしゃれで使い勝手のよい間取りに変更できます。和室を撤去して、開放的なリビングダイニングを設けることも可能です。
昔は大家族でひとつの家に暮らしていたため、古民家は現代の家よりも広々としたつくりになっています。壁を設けて部屋数を増やし、仕事部屋や作業部屋、趣味部屋などを設けるのもよいでしょう。
古民家は安く購入できるのに、広いスペースを手に入れられるのも魅力です。古民家の多くは都心から離れた地域に多いうえに、築年数の古さもあって安く購入できます。しかも、昔ながらの家は広いつくりなので、新築住宅と同じ予算で広々とした家を手に入れられます。
古民家は管理するのも大変で、早く手放したいと考えている所有者も少なくありません。交渉次第で思わぬ価格で購入できるかもしれません。
古民家の多くは現代の家のように合板やコンクリートなどを使用しない、自然の素材を使って建てられています。これは、シックハウス症候群などの原因物質を含まない建材が使用されているということです。天然素材の体にやさしい家を求めている人に、古民家はぴったりといえるでしょう。
リノベーションをするときも、体や環境にやさしい素材を使うと安心です。
固定資産税の安さも、古民家リノベーションのメリットです。固定資産税の税額は築年数に左右されるため、新築に建て替えるよりは古民家をリノベーションするほうが税金の負担を軽減できます。
ただし、固定資産税の解釈は自治体によって異なり、増築などをすると税額が変わることがあります。古民家のリノベーションをするときは、事前に自治体へ確認しておくと安心です。
古民家のリノベーションは魅力的ですが、よく検討せず安易に購入するのはおすすめできません。数十年も経った家を購入するのですから、さまざまなことに注意する必要があります。
古民家をリノベーションするときに注意することを紹介します。
築年数が経過している古民家であれば、シロアリや雨漏りの被害を受けているおそれがあります。長い年月を経た建物では、換気不足や雨漏りなどで湿気がたまり、柱や梁が腐っていることがあるのです。
古民家はぱっと見はきれいに見えても、構造部分に劣化が見られることがあります。そのため、購入前によく確認しておくことが大切です。もし、シロアリや雨漏りの被害を受けている古民家を購入した場合は、改修工事に高額な費用がかかります。
古民家は、風通しのよい構造で気密性が低いため、冬は寒くなります。また、古民家は天井が高くて暖房の暖かい空気が室内にとどまりにくいことも、寒さの原因となっています。
リノベーションでは寒さ対策として、断熱材の導入や暖房器具への投資が必要です。古民家の雰囲気を活かして、薪ストーブや掘りこたつなど伝統的な暖房を味わうのもよいでしょう。
リノベーションを行うとはいえ、建物の構造を支える柱はそのまま活用することが多いです。そのため、柱が傷んでいると、リノベーションにかかる費用が大幅に増加してしまうおそれがあります。
柱は古民家らしさを演出してくれると同時に、建物を支える重要な構造物です。古民家を購入する前に、柱の状態をよく確認してください。
古民家によっては開放的な構造で、どこからでも屋内に入れてしまうものがあります。いまの住宅よりセキュリティ意識が低く、使いやすさを優先しているため、外部からの侵入を防ぐ備えが不足してしまうのです。
郊外とはいえ、犯罪者や不審者がいないとは限りません。防犯カメラや人感センサー、補助ロックなどのセキュリティ対策が必要になることは考慮しておきましょう。
古民家は木造が一般的なため、火災への対策は書かせません。現代の建築基準に比べて、古民家は火災に対する備えが脆弱なため、高いリスクを抱えていることになります。空気が乾燥し、暖房設備を使用する冬は、特に気をつけなければなりません。
火災が発生すると家の大部分が燃えてしまうおそれがあるため、火災報知器の設置は欠かせません。そのほかにも、消し忘れ防止機能つきコンロを設置するなど、できるだけ火災のリスクを下げられるようにしましょう。
古民家のリノベーションを成功させるには、すでにある間取りをどう活かすかにかかっています。古民家ならではの間取りを活かした、リノベーションのアイデアを紹介します。さまざまなアイデアを活用して、古民家のリノベーションを楽しんでください。
古民家によっては、屋内で地面のまま利用する土間があります。土間は土足のまま屋内に出入りできるため、農具の収納や炊事の場所として利用されていました。この土間を趣味のスペースとして活用するのもよいでしょう。
自転車やバイクの整備スペース、アトリエや工作室、スポーツジムなど、活用方法は多彩です。コンセントを増やすと使いやすさが向上しますので、ぜひ検討してください。
古民家の多くはふすまで区切った部屋の組み合わせで構成されており、各部屋をどう活かすかがリノベーションの面白さになります。
おすすめなのが、二間をつなげた広いリビングです。古民家ならではの和の雰囲気を残しつつ、現代的な広々としたリビングができます。床をフローリングに変えてもよいでしょうし、あえて一部に畳を残すのも古民家らしさを演出できます。
昔ながらの家なので、古民家は段差が多いのが欠点です。老後の住まいとして古民家は、あまり適しているとはいえません。そのため、リノベーションを機にバリアフリー化して、極力段差を減らし、手すりをつけるなどしましょう。
土間には部屋との高い段差がありますが、広い玄関のようなものなのでスロープを設置しやすいという面もあります。あらかじめバリアフリー化を意識してリノベーションをすれば、老後も暮らしやすい家にできます。
古民家は広々として入るため、家の中心まであまり光が届きません。家の中心が昼でも暗いままだと、せっかくの新居なのに残念といわざるを得ません。
家のすみずみまで光を届けるのであれば、天井を撤去して屋根に天窓を設置するのもひとつの方法です。天窓による自然な光を、家の奥にまで届けられるでしょう。
電化製品の少ない時代に建てられた古民家は、コンセントの数が足らないことが多いです。リノベーションを機に、コンセントの数を増やしましょう。このとき、LANコネクタやUSBポートなどを追加して、どこでもインターネット回線が届く、USB充電ができるようにするのもおすすめです。
あわせて契約アンペア数を増やす、配線を変更するなどの電気工事も行うとよいでしょう。
古民家のリフォームや利活用するには、ノウハウがあり実績豊富な不動産会社に依頼しなければなりません。
小田急不動産では、古民家の良さを残しつつ、現代の生活に寄り添ったリフォーム・リノベーションをこれまで数多く手がけてきました。
古民家のリノベーションのことなら、まずは小田急不動産にご相談ください。
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