不動産購入のノウハウ

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中古住宅のリノベーションのよくある失敗
後悔しないための対策

中古住宅を購入してリノベーションをすれば、新築で家を建てるより安く理想の家を手に入れられます。しかし、注文住宅のようにすべてを自分で決められるわけではないため、思うように進められないこともあります。なかには失敗したり、後悔したりすることもあるでしょう。

失敗や後悔なくリノベーションを進めるには、どうすればよいのでしょうか。よくある失敗やその原因を探ってみましょう。

不動産購入 リフォーム・リノベーション

2023年9月22日

目次

中古住宅リノベーションの失敗例とその原因

中古住宅のリノベーションを行う際には、失敗を避けるために注意深く計画することが重要です。中古住宅リノベーションの失敗例とその原因を紹介します。

予算が予定よりもオーバーしてしまう

リノベーションでもっともよくある失敗のひとつは、予算をオーバーしてしまうことです。通常、内装に使用する建材や設備のグレードなどによってリノベーションの費用が決まるため、施工会社との打ち合わせ段階で予算内に収まるよう計画を立てられます。

しかし、中古住宅の購入後に主要構造部分や配管に劣化が見つかった場合は想定外の費用が発生します。特に、構造部分に耐震補強を施す費用は高額になりやすいです。

想定外の費用をかけないためにも、中古住宅を購入する前に専門家による住宅診断(ホームインスペクション)を受けることが重要です。売主がすでに診断をしている場合は安心ですが、診断していない場合は売主に許可を得て住宅診断を依頼することをおすすめします。

思っていたような間取りにできない

中古住宅のリノベーションでは、思っていたような間取りにできないことがあります。木造住宅には、主にツーバイフォーと在来枠組工法のふたつの構造があり、間取り変更の自由度が高いのは、在来枠組工法です。

ツーバイフォーは壁パネルで家を支えているため、間取り変更のために壁を壊せません。つまり、間取りの変更を前提に中古住宅を購入する際は、構造を確認する必要があります。

また、在来枠組工法であっても骨組みとなる柱や梁、筋交いの入った耐力壁は壊せません。中古住宅の購入前に、壊せる壁や天井などの説明を受け、間取り変更の限度を確認しましょう。

入居までに時間がかかりすぎて仮住まいが必要になった

中古住宅のリノベーションは、住宅の購入、設計、施工、引き渡しの流れとなるため、入居までに3〜6カ月ほどかかります。中古住宅の購入前に住んでいた賃貸物件の退去時期を迎えても住める状態でない場合は、仮住まいが必要です。

また、リノベーション工事の開始後に構造部分や配管の劣化が見つかり、追加工事をすることになれば、それだけ工期が長引きます。中古住宅を購入してリノベーションをする際は、購入から実際に入居するまでのスケジュールを施工会社と相談して明確にすることが大切です。

ライフスタイルに合わないリノベーションだった

リノベーションの失敗のひとつに、ライフスタイルに合わないリノベーション工事をしてしまうことがあります。見た目だけでなく、機能性や快適さも考慮しないと、結果的に満足のいく住環境が得られません。

たとえば、趣味の道具が多い場合は、趣味用の部屋や収納スペースを用意したほうがいいでしょう。また、家族の人数が多くて家事が大変な場合は、水回り設備をまとめて配置するなど家事動線を考慮すべきです。

ライフスタイルに合ったリノベーションを行うには、家族の日常の動線や必要なスペースをよく考えることが大切です。施工会社とのコミュニケーションを通じて、機能的で快適な住空間を実現しましょう。

中古住宅リノベーションを失敗しないための対策

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中古住宅のリノベーションで素敵な住環境を実現するため、ここでは失敗しないための対策について紹介します。

トータルコストで資金計画を立てる

中古住宅の購入後にリノベーションを行う場合は、中古住宅の購入費用とリノベーション費用の両方がかかります。そのため、資金計算を立てる際は両方を合わせて見積もりをすることが重要です。

特に、中古住宅は構造部分や配管が劣化しているおそれがあり、補強工事にかかる費用は高くなる傾向にあります。想定外の費用が発生するリスクに備えた資金計算を立てましょう。

また、予算をオーバーする事態に備えて、予備資金を確保しておくと安心です。

理想の間取りが実現可能か確認しておく

中古住宅のリノベーションでは、建物の構造にもよりますが、理想の間取りが実現できない場合があります。理想の間取りが実現できずに後悔するのを避けるには、中古住宅の選定段階からの注意が必要です。理想の間取りを伝え、壊せる壁や天井などの説明を受けましょう。

また、気に入った中古住宅が再建築不可物件の場合は、注意が必要です。再建築不可物件とは、建築基準法に適合していないため住宅の建て替えができない物件を指します。一見すると建て替えだけが禁止されているように思えますが、リノベーションができる範囲にも制限があるため、検討している物件が再建築不可の場合は注意しましょう。

施工会社と綿密に打ち合わせてプランを固める

リノベーションの成功には、施工会社との密なコミュニケーションが不可欠です。打ち合わせを通じてどのような素材を使うか、どの部屋をどのように変えるかなど、具体的なプランを詳しく固めておきましょう。そうすることで予算をオーバーしたり、仕上がりに不満を持ったり、仮住まいが必要になったりといった事態を避けられます。

また、綿密に打ち合わせのできる施工会社を選ぶことも大切です。自分の感覚と合わない施行会社を選んでしまうと、イメージのすり合わせが難しくなります。自分たちのイメージや理想を聞いてくれるのはもちろん、プロとしての意見やアドバイスも伝えてくれる施工業者を選びましょう。

予算が足りない場合は数回に分けてリノベーションをする

満足のいくリノベーションを実現したいと考えていても、予算がそれに追いつかないこともあります。そういった場合はリノベーションを数回に分けるのもひとつの方法です。

必要な修繕や基本的な改装を最優先で行い、それから段階的にアップグレードやデザインの変更を行うとよいでしょう。この方法であれば、限られた予算や時間で、理想的なリノベーションを達成することが可能です。

リノベーションをする中古住宅を選ぶポイント

中古住宅のリノベーションを検討する際、適切な中古住宅の選定が成功への第一歩となります。失敗を避けるためにも、以下のポイントを参考にしながら中古住宅を選びましょう。

住宅診断をクリアしているか

リノベーションを前提に中古住宅を購入する場合は、住宅診断(ホームインスペクション)を受けている物件を選びましょう。住宅診断は、内覧では気づけない住宅の劣化状況や欠陥の有無、改修すべき箇所の有無などをチェックできます。

売主が住宅診断を受けていれば、購入前に具体的な修繕計画を立てられるため予算オーバーするリスクを避けることが可能です。住宅診断を受けていない場合は、売主に許可を得て実施することをおすすめします。住宅診断の検査費用は、5〜7万円が相場です。

新耐震基準であるか

リノベーションを前提に中古住宅を購入する場合は、新耐震基準の物件がおすすめです。なぜなら、基礎工事や耐震補強工事などの手間を省ける可能性が高いからです。

建築基準法は1981年6月に耐震基準の見直しが行われ、厳しい耐震基準が設けられました。見直し前の基準が旧耐震基準、新しい基準が新耐震基準です。震度5強程度の揺れで建物が倒壊しない旧耐震基準に対して、新耐震基準は震度6〜7程度の揺れでも倒壊しない基準になっています。

中古住宅を購入する際は、1961年6月以降に建築確認を受けた新耐震基準の物件かどうかを確認しましょう。

敷地や周囲に余裕があるか

敷地や周囲に余裕のある中古住宅のほうが、リノベーションに向いています。なぜなら、リノベーション工事の際は敷地内に建材を置いたり、工事車両を駐車したり、場所が必要になることが多いためです。

敷地に余裕がない場合は資材置き場や駐車場を別に借りなければならず、その代金はリノベーション費用に追加されます。また、施工会社の作業ペースが遅くなるのもデメリットです。必ずしも重要視する項目ではありませんが、資材の置き場や搬入方法は近隣の人たちにも関係するため、できるだけ敷地や周囲に余裕がある中古住宅の購入をおすすめします。

リノベーションに適した物件紹介と施工は小田急不動産

中古住宅におけるリノベーションの失敗は物件選びが原因となることもあります

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