不動産購入のノウハウ

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【2023年】中古マンションのリフォームに使える補助金制度を徹底解説

昨今、マンションの価格が上昇しているため、中古マンションの購入を検討している人が増えています。しかし、築年数によっては、リフォームが必要かもしれません。そういったときは、補助金制度の利用を検討しましょう。中古マンションのリフォームに利用できる補助金制度や申請方法などを解説します。

不動産購入 リフォーム・リノベーション

2023年7月7日

目次

中古マンションのリフォームに利用できる補助金

好立地の土地や新築戸建は価格が高く、なかなか理想の物件と巡り合えないと悩んでいる方は少なくありません。そういった中で選択肢となってくるのが中古マンションです。しかし、築年数が経っている中古マンションだと、快適に暮らすためのリフォームが必要です。

近年、住宅の長寿命化を目指し、国や自治体が補助金事業を積極的に行っています。金銭的な負担を抑えたい方は、補助金事業を利用してはいかがでしょうか。

先進的窓リノベ事業

先進的窓リノベ事業は、窓のリフォームを対象とした補助金制度です。窓リノベ事業に登録している事業者と契約を行い、登録を受けた事業者が行う窓ガラスのリフォームが対象となります。工事内容に応じて、最大200万円の補助を受けられます。

補助対象となる住宅 リフォーム内容
既存住宅であること(工事請負契約日時において、建築から1年経過した住宅または過去に人が居住した住宅) ガラス交換 既存サッシをそのまま利用して複層ガラス等に交換する
内窓設置 既存の内側に新しい窓を新設する、または新しい内窓に交換する
外窓交換(カバー工法) カバー工法 既存の窓ガラスを外し、新たな窓枠を取りつけ複層ガラスに交換する
はつり工法 既存の窓ガラス、窓枠を取り外し、新たに複層ガラスに交換する

こどもエコすまい支援事業との併用が可能ですが、重複する内容はどちらかの補助を選ぶ必要があります。

給湯省エネ事業

給湯省エネ事業は、省エネ性能を高める給湯器の導入が対象の支援事業です。新品の取りつけはもちろん、中古品でも補助対象になります。給湯器の種類によって補助金額が変わります。

給湯器 補助額 補助上限
家庭用燃料電池
(エネファーム)
15万円/台 戸建住宅:いずれか2台まで
共同住宅:いずれか1台
電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯器
(ハイブリッド給湯器)
5万円/台
ヒートポンプ給湯器
(エコキュート)

給湯省エネ事業は予算上限に達し次第受付終了になるため、利用するのであれば早めに申請しましょう。また、こどもエコすまい事業などとの併用が可能です。重複する内容は、どちらかを選ぶ必要があります。

こどもエコすまい支援事業

こどもエコすまい支援事業は、子育て世帯、若者夫婦を対象とした、省エネ住宅や省エネリフォームの推奨・支援をする事業です。新築購入は子育て世帯、若者夫婦だけが利用できますが、リフォームは年齢に関係なく補助金を申請できます。

条件を満たすと、新築購入は一律100万円、リフォームの場合は最大60万円の補助金を受けられます。

リフォーム工事の種類
【必須工事】省エネリフォーム
  1. 開口部の断熱改修
  2. 外壁、屋根、天井、床の断熱改修
  3. エコ住宅設備の設置

※1~3のいずれかひとつのリフォーム工事が必須

【任意工事】上記と同時に行う場合のみ補助金対象
  1. 子育て対応改修
  2. バリアフリー改修
  3. 耐震改修
  4. 空気清浄機能、換気機能つきエアコン設置
  5. リフォーム瑕疵保険への加入

長期優良住宅化リフォーム推進事業

長期優良住宅化リフォーム推進事業は住宅の寿命を延ばし、性能向上を目指した住宅の工事費用を国が補助するものです。この事業は原則として、個人で依頼することはできません。住宅やマンション全体のリフォームが必要なため、施工業者を通じて申し込む必要があります。

インスペクションと呼ばれる、建物状況調査が必須条件で、耐震性、劣化対策、省エネルギー性を一定の基準まで向上させる大規模な工事を行います。

対象者 主な条件
リフォーム工事の発注者
(工事施工業者)
  1. リフォーム後に長期優良住宅に準ずる基準を満たす
  2. インスペクション(建物状況調査)を実施する
  3. リフォーム履歴・維持保全計画を作成する

補助率は費用の1/3となり、補助金の限度額は次のとおりです。

リフォーム後の住宅性能 補助金の限度額
  • 3世代同居対応工事
  • ZEH相当の省エネ工事
  • 若者世帯
  • 子育て世帯
  • 中古リノベーション
長期優良住宅(増改築)認定を取得しないものの一定の性能向上 150万/戸
長期優良住宅(増改築)認定を取得 250万/戸
その他の場合 長期優良住宅(増改築)認定を取得しないものの一定の性能向上 100万/戸
長期優良住宅(増改築)認定を取得 200万/戸

補助金を申請するときの注意点

補助金の申請は、申請期間中に必要書類の準備をしたり、申請書を記入したり、さまざまな準備が必要です。また、申請は予想以上に時間がかかるため、余裕をもって準備することをおすすめします。

一般的に補助金の申請は、リフォーム着工前に行います。補助金の交付決定前に着工がはじまっていると、補助金を受けられない場合があるため注意が必要です。

このように補助金申請にはさまざまな注意点があるため、補助金申請時の注意点について解説します。

補助金事業には期間・予算がある

一般的に補助金事業は、年度ごとに期間と予算が決められています。申込期間であっても予算上限に達すると、締め切りが早まる場合があります。

利用したい補助金制度がある場合は、事前に期間と予算を調べておき、余裕をもって準備をしておきましょう。

リフォーム内容が補助金の対象か調べる

依頼するリフォームが補助金の対象となるか、あらかじめ確認しておきましょう。補助金の公式サイトを見ると具体的な条件を確認できます。

しかし、専門的な内容のため、判断に困る場合やわからないときはリフォーム会社の担当者に相談しましょう。また、自治体で行っている補助金事業の場合、市区町村の窓口で相談できることがあります。

補助金の併用ができない場合がある

リフォーム内容や工事の目的が重複している補助金は、併用できない場合があります。しかし、国が行っている事業と地方自治体が独自で行っている事業に関しては併用できる補助金もあるため、申請前に調べておきましょう。

補助金を申請する方法

こどもエコすまい支援事業の申請方法を例に、助成金の申請方法を紹介します。こどもエコすまい支援事業は、登録している事業者が申請・手続きなどを行います。

1.登録事業者を調べる

こどもエコすまい支援事業は、登録されている事業者との契約が必要です。公式サイトから、お住まいの地域の登録業者を検索しましょう。

2.対象の施工業者と契約する

施工会社が決まったら、工事請負契約を結びます。こどもエコすまい支援事業の利用同意を確認するため、共同事業実施規約もあわせて締結します。

3.必要書類を提出する

必要に応じて、本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)、住民票、売買契約書を提出します。こどもエコすまい支援事業は登録事業者がまとめて申請します。

無事に手続きが完了すると、交付決定通知と振り込みの知らせが届いて申請完了になります。

自治体の補助金制度も忘れずにチェック

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近年は、各自治体の省エネ住宅、耐震、空き家などに対する、リフォーム補助金制度が充実しています。補助金を有効活用すれば、リフォームにかかるコストを抑えられます。

リフォームを検討しているときは、住んでいる自治体のWebサイトを忘れずにチェックしましょう。ごく一部ですが、自治体が行っている補助金制度を紹介します。お住まいの地域でも、似た補助金制度があるかもしないので参考にしてください。

【東京都世田谷区】エコ住宅補助金

世田谷区に住民登録をしている人は、省エネ住宅の補助金を申請できます。最大で40万円の補助が受けられる場合があります。

参考:世田谷区「令和5年度 世田谷区エコ住宅補助金について

【埼玉県さいたま市】介護予防高齢者住環境改善支援事業

さいたま市では、高齢者が介護を受けずに済むよう、転倒などを防ぐ住宅改修に補助を行っています。手すりの取りつけやバリアフリー化などにかかる費用を、要介護・要支援の認定を受けていない高齢者の住宅に対して15万円を限度に補助します。

参考:さいたま市「令介護予防高齢者住環境改善支援事業について

【兵庫県姫路市】結婚新生活支援補助金

姫路市では結婚を機に姫路に住む夫婦を対象に、新居の購入やリフォームにかかる費用を支援しています。夫婦ともに婚姻日の年齢が29歳以下であれば、1世帯あたり最大60万円の補助が受けられます。

参考:姫路市「姫路市結婚新生活支援補助金

【千葉県市川市】耐震診断助成

新耐震基準の前に建てられた分譲マンションの耐震診断について、診断にかかる費用の助成を受けられます。診断にかかった費用の3分の2を助成が受けられ、予備診断は3万4,000円、本診断は100万円が上限です。交付の対象者は管理組合です。

参考:市川市「建築物の耐震診断・改修工事の助成に関して

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