不動産購入のノウハウ

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中古住宅購入と同時にリフォームをしたい!
どうすればよい?

新築住宅の価格が高騰している昨今、中古住宅の購入を検討する人が増えています。中古住宅は家そのものや設備が古びていることもありますが、そういった問題はリフォームで解決できます。

購入と同時にリフォームを行えば、中古住宅であっても新築住宅と変わらないきれいな家に住むことが可能です。しかも、補助金制度も利用できるため、お得にリフォームできるかもしれません。中古住宅の購入と同時にリフォームをする方法をわかりやすく解説します。

不動産購入 リフォーム・リノベーション

2023年8月25日

目次

  • 中古住宅は購入と同時にリフォームが可能!
    • 新築よりも割安で戸建てを買える
    • リフォームの補助金制度が利用できる
      • 長期優良住宅化リフォーム推進事業
      • 断熱リフォーム支援事業
      • 住宅エコリフォーム推進事業
      • 次世代省エネ建材支援事業【次世代建材】
    • リフォーム費用も住宅ローンに組み込める
    • 住宅ローン減税の対象になる
  • 購入同時にリフォームをするときの注意点
    • 入居までのスケジュールに時間がかかる
    • 住宅ローンとリフォームローンが二重にかかる
    • 予算オーバーになる可能性がある
  • 中古住宅購入+リフォームを成功させる方法
    • ワンストップリフォームができる会社に仲介を依頼
    • 補助金制度に詳しい会社を選ぶ
    • 購入~リフォームのスケジュールを把握する

中古住宅は購入と同時にリフォームが可能!

中古住宅購入と同時にリフォームは可能です。実際に中古住宅の購入と同時に、リフォームを行う方は多いです。中古住宅購入と同時にリフォームをするメリットは、以下のとおりです。

新築よりも割安で戸建てを買える

新築よりも割安で戸建てを購入できます。住宅金融支援機構が発表している「2021年度フラット35利用者調査によると、建売住宅の所要資金が3,605万円なのに対して、中古戸建ての所要資金は2,614万円と、約1,000万円の差があります。

中古住宅のキッチンやトイレなどの水回りや、床や壁の張り替えといった軽微なリフォームは200万〜500万円が相場です。自分好みに必要最低限のリフォームをしても、中古住宅のほうが安いのです。

リフォームの補助金制度が利用できる

中古住宅を購入してリフォームする場合、リフォームの補助金制度が利用できます。補助金制度の対象になるのは、耐震や省エネ、バリアフリーなどを目的としたリフォームです。

主な補助金制度には以下のものがあります。

  • 長期優良住宅化リフォーム推進事業
  • 断熱リフォーム支援事業
  • 住宅エコリフォーム推進事業
  • 次世代省エネ建材支援事業【次世代建材】

長期優良住宅化リフォーム推進事業

良質な住宅のストック形成や、子育てのしやすい生活環境の整備などを目的に、耐震性や省エネ性能などを向上するリフォームを国が支援します。補助額は250万円を上限に、施工費用の3分の1まで支給されます。

断熱リフォーム支援事業

15%以上の省エネ効果が見込まれる、高性能建材を用いた断熱リフォーム工事を行うと補助金を受けられます。補助額は120万円が上限で、施工費用の3分の1まで支給されます。

住宅エコリフォーム推進事業

住宅の省エネ性能を高めることを目的とした、断熱性能向上や太陽光発電などの環境設備を導入している住宅が対象です。補助額は35万円が上限で、施工費用の40%が支給されます。

次世代省エネ建材支援事業【次世代建材】

リフォームのときに高性能の断熱パネルや湿度の調整ができる機能性建材、省エネ建材などを使うと受けられる補助金です。補助額の上限は300万円で、施工費用の50%が支給されます。

上記で紹介したほかにも、さまざまな補助金があります。年度によって補助金の制度は内容や適用要件が変わることがあるため、こまめにチェックしておきましょう。

リフォーム費用も住宅ローンに組み込める

中古住宅購入と同時にリフォームをする場合、リフォーム費用も住宅ローンに組み込めます。リフォーム工事単体の場合はリフォームローンを組みますが、比較的金利が高い傾向にあります。住宅ローンとリフォームローンの違いを下の表にまとめています。

住宅ローン リフォームローン
金利相場 0.5~1% 2~5%
借入上限目安 1億円 500万~1,000万円
借入期間 最長35年 最長15年

住宅ローンとリフォームローンでは、金利だけでなく借入期間や借入上限目安も異なることがわかります。

原状回復を目的に水回りや床の張り替えといった、室内の部分的なリフォームを行う場合は、200〜500万円が相場です。築年数が古く、フルリフォームを行う場合の相場は、1,000万円といわれているため、住宅ローンを組むと負担を軽減できます。

住宅ローン減税の対象になる

リフォーム費用を住宅ローンに組み込んだ場合、リフォーム費用も住宅ローン減税の対象になるため、節税が可能です。

住宅ローン減税とは、住宅ローンの残高の0.7%を10年間(新築住宅は最大13年間)、所得税と住民税の減税を受けられる制度です。

住宅ローン減税を活用する条件は、以下のとおりです。

  • リフォーム費用が100万円以上
  • 自らが居住するための住宅
  • 床面積が50㎡以上
  • 合計所得金額が2,000万円以下
  • 住宅ローンの借入期間が10年以上
  • 引き渡しまたは工事完了から6カ月以内に入居
  • 昭和57年以降に建築または現行の耐震基準に適合

上記のようにいくつかの条件はありますが、クリアするのはそれほど難しくありません。

購入同時にリフォームをするときの注意点

中古住宅の購入と同時にリフォームをするときは、メリットだけでなくデメリットもあります。あとから失敗したと思わないよう、事前にデメリットを承知しておきましょう。

  • 入居までのスケジュールに時間がかかる
  • 住宅ローンとリフォームローンが二重にかかる
  • 予算オーバーになる可能性がある

入居までのスケジュールに時間がかかる

中古住宅をリフォームする場合、通常は購入後に工事が行われます。なぜなら、所有者は売主であり、所有権の移転が完了するまでは自由にリフォームできないためです。つまり、中古住宅を購入してすぐの入居は基本的に難しいでしょう。

工事の期間はリフォームの内容によって異なりますが、一般的には1〜2カ月程度かかります。住み替え目的で中古住宅を購入する場合は、購入と売却のタイミングが一致しないこともあります。売却が先行する場合は、リフォーム工事が完了するまで仮住まいが必要になるでしょう。

入居までのスケジュールに時間がかかることを念頭に置きつつ、できるだけスムーズに入居できるよう担当者と細かく計画を立てましょう。

住宅ローンとリフォームローンが二重にかかる

中古住宅を購入してリフォームをする場合は、それぞれ別にローンを組むと二重に返済がかかってしまいます。リフォームローンは、住宅ローンの金利に比べて高い場合がほとんどのため、負担も大きくなります。

それを防ぐためにも、住宅ローンの借入時にリフォーム代を上乗せしましょう。

予算オーバーになる可能性がある

理想どおりの中古住宅を購入した結果、当初に計画していた購入費用よりも高くなり、リフォーム費用が足りなくなることがあります。またはこだわりを詰め込んでリフォームした結果、予定よりリフォーム費用が高くなることもあります。

自分の予算と中古住宅の購入、リノベーションにかかる費用を把握して計画的に進めましょう。

中古住宅購入+リフォームを成功させる方法

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中古住宅の購入と同時にリフォームを成功させるポイントを紹介します。

  • ワンストップリフォームができる会社に仲介を依頼
  • 補助金制度に詳しい会社を選ぶ
  • 購入~リフォームのスケジュールを把握する

それぞれについて解説します。

ワンストップリフォームができる会社に仲介を依頼

中古住宅購入と同時にリフォームを行う場合は、ワンストップリフォームができる会社に仲介を依頼しましょう。ワンストップリフォームとは、中古住宅探しやリフォーム費用の見積もり、工事まで外部の事業者に頼らずひとつの窓口で対応することです。

不動産会社に中古住宅を探してもらい購入したら、その後のリフォームはリフォーム会社や工務店を紹介してもらって見積もり、工事を行う方法がよく見られます

しかし、窓口がふたつに分かれると時間がかかるだけでなく、不動産会社とリフォーム会社とで連携がうまくいかずに予算オーバーを引き起こすおそれがあります。

スムーズにリフォームを行うために、ワンストップリフォームができる会社に仲介を依頼しましょう。

補助金制度に詳しい会社を選ぶ

利用を検討する際は、補助金制度に詳しいリフォーム会社を選ぶことをおすすめします。なぜなら、リフォームの補助金はその多くが税金でまかなわれていることもあって、予算や期間が限られているためです。

具体的には、リフォーム補助金制度を活用する場合、着工前に申請しなければならないものがほとんどです。工事を開始してから、あるいは工事完了後に申請しても認められないため、気をつけましょう。

また、いつまでに工事を完了させるようにと条件をつけられることもあります。補助金制度は数が多く、個人で詳細な内容まで把握することは困難です。リフォームの補助金制度に詳しく、施工対応ができる会社であれば、手続きもスムーズに進められるため安心です。

購入~リフォームのスケジュールを把握する

購入〜リフォームのスケジュールを把握することも重要です。中古住宅選びにはじまり、それと並行して住宅ローン選びも行います。購入物件を決めて引き渡しまで完了したら、旧居にかかる固定費の支払いと、住宅ローンの返済を二重に払う期間を短くするためにも、リフォーム工事はスムーズに進めたいものです。

中古住宅選びの段階でリフォーム会社を決めて、引き渡し前にリフォーム計画を立てておけば、引き渡し後すぐに工事請負契約を結んでリフォーム工事をはじめられます。

中古住宅購入からリフォーム工事まではやるべきことがたくさんあるため、なるべく最初の段階で全体のスケジュールを確認しましょう。

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