不動産売却のノウハウ

マンションの売却は、進め方によって費用負担や結果が大きく左右されます。なかでも居住中に売却する場合は、日々の生活と売却活動を並行して進めることになるため、空室で売るケースとは進め方が異なります。
内覧対応や引き渡し時期の調整など、事前に把握しておくべきポイントが多いため、それらを踏まえたうえで判断することが重要です。
不動産お役立ちコラム 不動産売却2026年3月23日
不動産売却というと、先に引っ越してから売却活動を行うイメージを持つ方も多いかもしれません。結論として、マンションを含む不動産は、居住中の状態でも売却することが可能です。
事前に不動産会社へ相談しておけば、内覧対応の進め方や引き渡し時期についても、生活状況を考慮してサポートを受けられます。
ただし、居住中のマンション売却は、空室状態での売却とは進め方や注意点が異なります。居住中だからこそ得られる利点もあり、状況によっては合理的な選択肢となるでしょう。
まずは、居住中のマンション売却で得られるメリットについて詳しく解説します。

居住中のマンション売却は、退去を済ませた後に売却する場合とは異なるメリット・デメリットがあります。居住中のマンション売却によって得られるメリットを紹介します。
居住中に売却を行うメリットは、売却活動中も当該マンションで生活を続けられる点です。
退去を済まして空き家の状態にしてから売却する場合、引っ越しや仮住まいの準備を優先する必要があり、新居での生活が落ち着くまで時間がかかることがあります。
売却するマンションの条件にもよりますが、検討から成約・引き渡しまでに半年以上かかることもあり、その間も生活を続けられる点は大きな利点です。
居住中にマンション売却を開始する方法であれば、これまで通りの生活を続けながら売却活動ができるため、ゆとりをもって進められるでしょう。
居住中にマンションを売却する場合、引っ越しのタイミングを売却活動に合わせて柔軟に調整できます。
空き家として売却する場合、売却活動を始める前に引っ越しを済ませる必要があるため、売却の時期に関係なく退去日を先に決めます。スケジュールによっては、十分な準備期間を確保できず、引っ越しが慌ただしくなるケースもあるでしょう。
一方、居住中の売却は売買が成立するまで住み続けることができるため、引っ越し準備を自分のペースで進められます。売却の進捗を見ながら新居探しや引っ越し時期を調整できるため、無理のないスケジュールを組めることは大きなメリットです。
マンション売却が成立してから新居を購入する方法であれば、ダブルローンを回避することが可能です。
不動産におけるダブルローンとは、現在住んでいる家のローンと新居のローンを同時に契約している状態のことです。2つの住宅ローン返済が発生するため、返済負担が重くなります。
居住中に売却活動を開始し、売却成立後に新居の購入手続きを行えば、旧居のローン完済後に新居のローンを契約できます。ダブルローンを回避できるため、返済負担が重くなる事態を防げるでしょう。
居住中のマンション売却では注意するべきデメリットも存在します。居住中の売却活動で起こりうるリスクについて見ていきましょう。
先述したとおり、居住中のマンション売却は、マンションの引き渡し後に新居のローンを組むことで、ダブルローンを回避しやすい方法です。しかし、売却活動が長期化すると、維持費や管理費、固定資産税などのコストがかかる点には注意が必要です。
ただし、ダブルローンを避けるには、旧居の引き渡し時期と新居への入居時期をできるだけ近づける必要があります。実際は買主側の都合も関わるため、スケジュール調整が思うように進まないこともあるでしょう。
新居に入居できない場合、一時的に賃貸物件へ仮住まいすることになり、家賃や引っ越し費用など想定外の負担が発生します。このように、居住中の売却では長期化してしまうと、かえってコストが増加するおそれがあります。
居住中にマンションの売却活動を進める場合、自宅として住んでいる状態であっても内覧を受け入れることになります。不動産会社の担当者に内覧対応を任せることも可能ですが、好印象を持ってもらうには、整頓が行き届いた清潔な部屋をするのが理想です。
購入希望者から内覧の問い合わせがいつ来るかわからないため、予定の有無に関係なく、売却活動をしている間は部屋をきれいに保つ必要があります。
いつ内覧が来るのか、いつ売却ができるのかわからない中で部屋をきれいに保ち続けるため、負担に感じてしまう方もいます。
不動産売却における内覧は、売主の立ち合いが必須というわけではありませんが、生活空間を公開する以上、在宅時間に合わせて対応することが望ましいといえます。
その場合、購入希望者の都合に加えて、売主の仕事や家事、育児などの予定を考慮しなくてはいけません。双方のスケジュールが合わない場合、内覧自体が先送りになることもあるでしょう。
マンションが空室であれば柔軟に対応できる場面でも、居住中の場合は対応可能な時間帯が限られるため、結果として内覧の日程調整が困難な点には注意が必要です。
居住中にマンションを売却する場合、売却活動と日常生活を並行して進めることになります。
そのため、進め方を誤ってしまうと、想定以上に売主の負担が大きくなったり、スケジュールが崩れたりする可能性があります。
居住中のマンション売却で失敗しないためのポイントをご紹介します。
マンションに住みながら売却する場合、購入希望者と売主双方の日程調整が避けられません。売主側にも柔軟な対応が求められるため、対応が難しい場合は内覧が見送られるリスクもあります。
以上の理由から、居住中にマンション売却を行うのであれば、売却スケジュールには余裕をもたせることが大切です。
売却に期限がある場合、マンションを早く手放すために多少不利な条件でも契約を締結する方がいるでしょう。スケジュールに余裕がないと、内覧対応、新居探しや引っ越しなどの作業を短期間でこなすことになります。
精神的に余裕がない中で行う売却活動や引っ越しは、ミスや漏れのリスクが高くなり危険です。負担を抑えつつも納得のいく売却を実現させるためにも、売却スケジュールに余裕を持たせましょう。
居住中にマンションを売却する場合は、同様の条件での売却を扱った実績がある不動産会社に相談することが重要です。
居住中の売却は、内覧の進め方や引き渡し時期のすり合わせなど、一般的な不動産売却よりも対応が複雑になります。居住中の物件を売却した経験がなければ、スムーズに進まないこともあるでしょう。
売却価格だけでなく、生活への影響やスケジュール面を含めて提案してもらえる不動産会社であれば、無理のない形で売却を進められます。居住中の売却実績があるかどうか、査定を依頼する際に確認してみるとよいでしょう。
マンション購入の決め手になる要素の1つとして、内覧時に受けた印象が挙げられます。物件自体が魅力的でも、内覧で不快な思いをしたという理由から購入を避けるケースは珍しくありません。
反対に、内覧時の好印象が決め手となり、購入に至った事例も存在します。居住中のマンションで内覧する場合は、知らない人を家に招き入れるため、立ち会う売主も緊張しやすい状況です。
内覧では積極的に売主が話す必要はなく、購入希望者からの質問されたときにだけ返答すれば問題ありません。内覧希望者に好印象を与えられるよう、経験が豊富な不動産会社の担当者と相談のうえ、対応を行うとよいでしょう。