不動産売却のノウハウ

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地上権と借地権の違いを解説。
地上権が認められる条件とは?

「地上権」は認められるケースが少なく、その権利を所有している方は少ないのではないでしょうか。
よく似た権利として「借地権」があり、利用する可能性は圧倒的にこちらの方が高いです。

今回は、地上権が認められるケースやその特徴、借地権を利用する際に知っておくべきことを解説します。

2022年1月6日

目次

地上権と借地権の違い

地上権とは、第三者の所有している土地に建物などを所有するために支配し、使う権利をいいます。これは、物権といいます。
支配するということは、土地の利用方法等について基本的に貸主の承諾は不要になります。

一般的に言われている借地権は、賃貸借契約に基づき第三者の土地を使う権利(債権)、つまり賃借権のことを指すケースが多いです。地上権、借地権のそれぞれの性質について比較していきます。

存続期間

地上権は最短30年で、地主との合意で自由に設定できます。
また、借地権には、普通借地権と定期借地権があり、普通借地権は30年以上、定期借地権においては種類が3つあります。

  • 一般定期借地権      50年以上
  • 事業用定期借地権     10年以上50年未満
  • 建物譲渡特約付借地権   30年以上 

なお、建物譲渡特約付借地権以外の定期借地権においては、更新はなく、更地にして地主に土地を返却しないといけません。
建物譲渡特約付借地権については、期間が終了すれば建物は地主所有となります。

種類 期間
地上権 30年以上
借地権 (普通借地権)
30年以上
(期間の定めがある場合)

(定期借地権)
10年~50年

地代の有無

地上権においては、定期的な地代の支払は法律では義務付けられていません。
しかし、地代が地主との間で定められたならば、支払わなければなりません。
一方、借地権においては、地主と賃借人との間で賃貸借契約を交わしているので当然支払義務が生じます。

権利 地代
地上権 なし
借地権 あり

地主の承諾

地上権では、転貸、譲渡において地主への承諾は不要です。
また、借地権においては、賃貸借契約の観点から借主の地主への承諾は必要となっております。

権利 承諾
地上権 不要
借地権

登記の有無

地上権において借主は第三者への対抗要件となるので登記は必要であり、借地権に関しては地主、借主双方の賃貸借契約であるため登記は不要になります。
(ただし、建物の登記は必要)

権利 有無
地上権
借地権

地上権が認められるケースは少ない

写真

土地所有者の承諾なしで地上権が譲渡可能であったり、地代を地主に支払う必要もなかったりと地主にとって地上権が不利であることから地上権が認められることは多くありません。
しかし、借地権を認めないと支障をきたすケースがあります。主に2つの事例があげられます。

  • その地上権が公共の役務に供する場合(区分地上権)
  • 個人の日常生活等において地上権を認めないと建物自体の価値が下がる場合(法定地上権)です。

それぞれについて解説します。

区分地上権

土地に接している部分だけに地上権が発生するわけではありません。
実は地上の空間や地下トンネルにも地上権は存在します。それが区分地上権です。

建築技術が進み、土地利用に関するニーズが複雑化してきたことを背景に、土地の立体的な利用を規律することを目的に区分地上権が新設され、今日では最も使われている地上権です。

最も使われる理由として地上権における手続きが簡単である点があります。
仮に賃貸借契約を交わしていると、所有者が変更となると新たに賃貸借契約を交わす必要があります。区分地上権を登記することによって、売買や相続によって所有者が変わっても地上権は継続される利点があります。

法定地上権

法定地上権が発生するには、以下のような要因を満たしている必要があります。

  • 抵当権設定されとときに土地の上に建物が建っていること
    (未登記の建物が建っている場合でも可)
  • 抵当権設定されたときに土地と建物の所有者が同じであること
  • 土地、建物の一方または両方に抵当権が設定されていること
  • 土地または建物の競売がなされ土地と建物の所有者が別々になってしまったこと

この場合に限り法定地上権が発生します。

所有する土地、建物に抵当権が行使され、競売の結果、建物のみが競落した場合はその典型的な事例です。この時、地上権が発生しないと、建物を取得した所有者は土地が自由に使用できなくなり、今後その建物を譲渡する場合に支障をきたします。
そのために、法定地上権を第三者に対抗できるよう登記しておく必要があります。
建物が譲渡した際において、法定地上権についても譲渡されます。
なお、法定地上権は期限の定めをしなかった地上権として扱われ借地借家法より30年となります。

借地権を利用する際に知っておくべきこと

借地に建物を建てる場合、借地権を利用する方が大半です。

その際、地主との間で賃貸借契約を結びますが、どのような借地権があるのか、建物は契約終了後どうなるのか、取り壊さないといけないのか地主が更新したりしなかったりした場合に起こることがらについて、更新のある普通借地権について説明します。
(借地権には「定期借地権」もありますが、定期借地権には更新がないためここでは割愛します)

建物買取請求権

普通借地権において、契約期間は最低30年と定められており、また、建物が存在する限り更新請求は認められております。最初の更新は最低20年以上、2回目以降の更新は10年以上と定められています。ただ、地主が更新を拒否する場合、正当な理由(賃料の長期滞納や地主への嫌がらせなど)が必要です。

また、地主が正当な理由があって更新拒絶する場合、賃借人(建物所有者)は建物を時価で買い取るよう請求できます。これを建物買取請求権といいます。

ただし、最初の更新において築年数もかなり経過しているので、地主においても時価での買い取りはあまり負担にならないといわれています。建物買取請求権を行使に至る前に地主とは良好な関係を構築しておきたいものです。

更新料・承諾料

法律の定めではないのですが、更新の際には更新料を支払うのが一般的とされております。

よくいわれるのが、更新料については借地権価格の5%ほどとされています。
ただし、契約書で更新料について地主、借主双方の署名および押印があれば、必ず従わなければなりません。

また、建物の増改築、建替え、あるいは譲渡において、地主に承諾を得るときにも承諾料を支払うのが慣例となっております。

こちらについては、建替え承諾料としておおむね更地価格の3%、譲渡承諾料については借地権価格のおよそ10%が相場となっています。

増改築承諾料については、建替え承諾料とあまり差異はありませんが、地主が増改築の承諾を認めなかった場合、裁判所に増改築許可の申し立てができます。
契約以外にもお金が必要であることを認識しておきたいです。

滅失による契約期間中の借地権の消滅について

当初の存続期間の場合においては、存続期間を超えて存続すべき建物を地主の承諾を得て建てた場合、承諾があった日または、建築された日の早い日から20年間存続します。
更新後の存続期間の場合、地主の許可を得ず、裁判所の許可もなく建物を再築した場合、地主は土地の賃貸借契約の解約の申入れ等ができます。

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