不動産売却のノウハウ

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相続した土地を現金で分ける方法とは。兄弟トラブルを避ける遺産分割のポイント

相続とは、亡くなった人の財産を遺族が引き継ぐことをいいます。

相続財産には土地などの不動産も含まれます。しかし、相続人が複数いる場合、土地などは分けることが難しいため、現金化する方法が採られるケースがあります。

相続した土地を複数の相続人で分割する際のポイントについて解説します。

2022年3月31日

目次

相続した土地を分ける4つの方法

相続が発生した時、現金や株式などの財産は比較的分割が容易です。それに対して、土地や建物などの不動産の場合は、公平に分けることが難しいです。

ここでは、不動産のように分割が難しい財産を相続する4つの方法を具体的にみていきましょう。

現物分割

現物分割とは、遺産をそのままの状態で分割して相続する方法で、相続の基本的な考えです。

土地の場合は、相続人の人数に応じて土地を分筆して相続します。

しかし、相続する土地に一定の広さがあれば問題ありませんが、公平に分けた結果以下のようなことが起きるおそれがあります。

  • 接道義務を満たさなくなる
  • 自治体が定める最低敷地面積を満たさなくなる

そのため、現実的でないことが大半です。

代償分割

代償分割とは、複数の相続人のうち特定のひとりが不動産などを相続する代わりに、ほかの相続人に対して相続割合分の金銭(代償金)を支払うという分割方法です。

以下のようなケースでは、「小規模宅地等の特例」が適用されるため、節税効果も高くなります。

  • 農業や事業などの家業に活用していた土地を相続
  • 親と同居していた長男が実家の土地・建物を相続

ただし、ほかの相続人に代償金を支払う必要があるため、まとまった金額が用意できない場合には現実的に難しいでしょう。

換価分割

換価分割とは、遺産となる土地を売却するなどして、すべて現金化してから分割する方法です。

相続財産を現金化することで、不動産などの分割しにくい財産を公平に分割することが可能です。

ただし、売却にあたっては、以下のような点に注意が必要です。

  • 仲介手数料などの費用が発生する
  • 相続人全員の合意が必要

共有分割

共有分割とは、遺産となる土地を相続人全員の共有とする分割方法です。

売却しにくい土地などを相続割合に応じて公平に分割できるため、遺産分割協議でトラブルになりにくい分割方法といえます。

また、相続財産を分割することで相続税を節税しやすいというメリットもあります。

一方で、以下のようなデメリットがあります。

  • 将来的に相続人同士のトラブルに発展しやすい
  • 相続人が亡くなると再び相続が発生して共有者が増え続け、権利関係が複雑になる

土地の相続時に発生するトラブルとは

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土地を相続する時には、どのようなトラブルが発生するのでしょうか。それぞれの分割方法におけるトラブル例をみてみましょう。

現物分割のトラブル

相続する土地に一定の広さがある場合、何区画かに分筆して現物分割することが可能です。

しかし、分筆した土地それぞれの接道状況や日当たりの条件などが公平であるとは限りません。

土地の場合、接道幅が大きい整形地であれば価値が高く、接道幅の小さい不整形地の価値は下がります。

そのため、だれがどの区画を相続するかということで相続人同士でトラブルになることもあります。

代償分割のトラブル

被相続人に3人の子供がいた場合、たとえば実家の土地を長男が相続し、次男と三男に相続割合に応じた代償金を現金で支払うというのが基本的な代償分割のスタイルです。

田舎などで相続不動産の評価額が低い場合には、代償金の額も小さく、もめることは少ないです。しかし、都心部の評価額の高い土地を相続する場合には注意が必要です。

土地を相続する人がほかの相続人に代償金を支払えるだけの資金力がない場合、代償分割ができません。

また、代償金の根拠となる土地の評価額は、基本的に「固定資産評価証明書」に記載された評価額です。

この評価額は実勢価格よりも大幅に安くなるため、相続人同士で資産価値の評価をめぐってトラブルに発展することがあります。

換価分割のトラブル

土地を売却して現金化する換価分割では、売却価格に相続人全員の合意が必要です。そのため、その価格や売却自体の合意形成が難しい場合は、トラブルに発展することもあります。

しかし合意さえ取れれば、4つの分割方法の中でも最もトラブルの起こりにくい分割方法であるといえます。

共有分割のトラブル

共有分割は、相続人同士のトラブルに発展しやすい分割方法です。

トラブル①

相続する土地を相続人が共有することによって、遺産分割協議はスムーズに完了できます。

しかし、その土地をどのように活用していくかについて、共有者同士で意見が合わない場合、トラブルに発展する可能性があります。

たとえば、長男はアパートを建てて賃貸経営がしたいと考えているが、次男は建築費用がもったいないので駐車場経営をしたい、三男は売却して現金化したいと考えている場合、三者の考えがまとまらずにもめるかもしれません。

トラブル②

不動産を共有する時に、最も気をつけておくべきなのが「共有物分割請求」です。

不動産を複数の人が共有すると、管理が手抜きになり、トラブルに発展しやすいです。そのため、国としては基本的に不動産の共有状態は解消すべきものという立場を取っています。

共有状態の解消方法は、相続の分割方法と同じく、「現物分割」「代償分割」「換価分割」のいずれかです。

共有者のいずれかが共有物分割請求訴訟を起こすと、裁判所が競売による換価分割を命令できることになっています。

一般的に、競売の落札価格は実勢価格の約7割といわれており、通常の換価分割よりも大きく損をします。

実際には、競売になる前に共有者同士で協議するのですが、協議がまとまらなければ競売による換価分割になってしまいます。そのため、実勢価格よりもかなり安い代償金で代償分割をせざるを得ないケースもあります。

トラブル③

共有分割は、相続を繰り返すことによって権利関係が複雑化しやすいという特徴があります。

相続人の相続人、そのまた相続人・・・と共有者がどんどん増えていき、相続登記もなされないまま放置された土地が、詳しく調べると100人以上の共有状態になっているということもあります。

このような現象は「メガ共有」や「所有者不明土地」などと呼ばれ、社会問題になっています。それを受けて、令和6年から相続登記が義務化されます。

権利関係が複雑な土地は、所有権を持っていても合意形成が困難です。有効活用することが難しく、税金ばかりがかかる「負動産」となります。

土地を相続する際のポイント

土地を相続する際には、具体的にどのようなことに気をつければよいのでしょうか。

遺産分割協議

土地を相続する際には、4つの分割方法のメリットとデメリットをしっかり理解しておくことが大切です。

  • 土地以外の遺産と合わせた相続財産の合計額
  • 相続人の人数
  • 対象となる土地を相続したい相続人がいるか
  • 相続人の資金力

上記などによって、どの分割方法が最適かの正解が異なります。

相続人同士の意見がまとまらない場合、4つの分割方法の中で最も公平な分割が可能なのは、換価分割(土地を現金化して分割)です。

とりわけ、共有分割は将来的なトラブルを生みやすいため、避けたほうが賢明です。

換価分割の注意点

土地を現金で分けるために換価分割を行う場合、相続人全員が売主となって売却活動を始めるか、代表者ひとりが売主となって売却活動を始めるかを選択しなければなりません。

相続人全員が売主となる場合、いったんは共有分割として相続登記を行います。売却活動の媒介契約や売買契約時には全員の署名捺印が必要です。

代表者ひとりが売主となって売却活動を始める場合、代表者が相続登記を行います。この際に、遺産分割協議書に「換価分割のため相続登記を行う」ことを明記しておく必要があります。

遺産分割協議書に、換価分割のための相続登記である旨が記載されていないと、売却益の分配時に贈与税が課税されてしまう可能性があるため、注意しましょう。

まずは土地の価格を確認しよう

相続する土地を換価分割するかどうかは売れる価格による、という場合も多いでしょう。

まずは、不動産会社に査定依頼を行い、相続した土地がどれくらいの価格で売却できるのかを把握することが大切です。

土地の場合、接道幅や前面道路の種類、隣地・道路との高低差などで価値が大きく異なります。現地を確認せずに、立地や面積といった情報だけで正確な価値を評価できません。

現地調査を伴う査定は無料で行うことができるため、まずは問い合わせてみましょう。

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