不動産売却のノウハウ
マンションを売却するうえで、内覧に対応するのは大変です。
1件2件の内覧なら許容範囲であるものの、なかなか思うように売れず、内覧件数だけが増えて対応を負担に感じるのはよくあることです。
マンション売却での内覧が大変な理由や、大変さを軽減する方法をお伝えします。
不動産お役立ちコラム 不動産売却2024年12月11日
不動産会社の協力のもとマンション売却を進めるなかで、大きな労力を要するのが購入見込み客の内覧対応です。
マンション売却で内覧が大変な理由としては、次のようなものがあります。
これらについて説明するとともに、大変さを軽減する方法をお伝えしていきます。
本来はありがたい話ですが、内覧希望者が増えて頻度が高くなると、スケジュール調整に手間がかかるという問題が発生します。
入居中なら、日常の生活を営みながら内覧希望に応えなければなりませんし、引越していたなら内覧希望日時に現地まで行って立ち会って説明をしなくてはなりません。
この問題は内覧希望にすべて応えなければならないと考えると負担が増えます。最初から「〇月中の土日は対応可能」や「平日は〇曜日〜〇曜日の〇時まで」のように、内覧実施できる日時を決めてしまうことで大変さを減らせます。
「内覧希望を制限することで売れなくなるかも」と思うかもしれませんが、その程度のことで購入を見送るようなら、そこまで購入意欲は高くないのです。
本当に買いたいと思ってくれる人に売却することを意識していれば、意外と早く買い手は見つかるものです。
いざ内覧という段階になって、ばたばたと片付けや掃除を始めたり、必要書類をまとめ始めたりすると、内覧対応の準備が負担に感じるかもしれません。
マンションの売却活動をスタートしたのであれば、内覧を意識した生活をするようにしておく必要があります。
入居中であれば常日頃から整理整頓を心がけましょう。生活感が出てしまう点に関しては、内覧者の理解を得られますが、部屋が乱雑だと悪い印象を持たれます。
すでに空室にしてあるのなら、内覧前日に掃除をする程度でよいでしょう。掃除道具を一式まとめて部屋に置いておけば、都度運び込む手間は省けます。
内覧時にすぐに必要書類を見せられるよう、売却に必要な書類はひとまとめにしておきましょう。
紙袋やエコバッグを利用しても構いません。常に持ち運びできる状態にしておくと、慌てることなく内覧に臨めます。
売却しようと売りに出しても、問い合わせや内覧希望者が少ないといったこともあるでしょう。
内覧者が少ない場合、まずは不動産会社の担当者と打合せをして、考えられる要因をピックアップしてもらい、対処法の打合せをしながら考えていきましょう。
不動産会社が出稿している広告やネットの情報などを自分でもチェックし、気になるところは修正の依頼を出しましょう。
内覧希望者が常にあなたと相性がいいとは限りません。話しかけにくい相手だったり、逆に矢継ぎ早に質問されたりして困ってしまうこともあるかもしれません。
時間的拘束という部分以外でも、不慣れなマンション売却に対応していくことに大きな負担を感じることもあるでしょう。
内覧時の対応が大変なのであれば、売主は立ち会わず不動産会社に任せることも可能です。プロに内覧対応を依頼したほうが、買主も遠慮なく質問ができ、早期にマンション売却が進む可能性があります。
お子さんがある程度理解できる年齢になっていればいいのですが、まだ小さかったり、赤ちゃんがいたりするときの内覧対応は心身ともに負担が大きいでしょう。
などの対応策が有効です。
現状を周囲の人たちに伝え、協力してもらえそうな人を見つけておくのもよい方法です。
内覧に立ち会っていたら、その場で質問をされ、わが家のことながら専門的なことはわからないというケースはよくあります。
そういった際にどのように答えるのか、またなぜ売却するのかといったこともよくある質問です。
想定質問とその答えを、不動産会社と相談してあらかじめ用意しておくこともスムーズに内覧を行ううえで重要なポイントです。
内見対応したにも、売主にとって苦労するポイントがあるかもしれません。
内覧件数ばかり増えて、なかなか成約に至らないこともあります。このような場合、まずは不動産会社の担当者と打合せして、何が要因なのかを分析する必要があります。
立地条件を変えることはできないので、条件変更できることがらについて両者検討して、適正と思われる条件を市場に提示していく必要があります。また、担当者から内覧実施客に対してアプローチしてもらい、今回成約を見送った理由を聞いてもらうのも良策です。
内覧実施後に値引き交渉されることもままあります。
値引き交渉の対策としては、「値引き交渉されることを前提に価格設定しておく」「値引き交渉可能であることをあらかじめうたっておきながら少し高めに価格設定する」などの方法があります。
実質的な価格で調整できないのであれば、たとえば「エアコンを新品に替えて引渡しをする」など、家電設備や住宅設備をサービスに付けることを条件にすることも検討できるでしょう。
値引き交渉をする購入希望客には「ちょっと得した」と思えれば満足という人もいるので、相手の希望がどこにあるのか予測しながらの対応が肝心です。
前項のとおり、内覧を実施しながらマンションを売却しようとすると、売主側に結構な負担がかかってくるのは事実です。
この負担を避けるために、内覧なしでマンションを売却することはできるのでしょうか。内覧なしでマンションを売却する方法についてご説明していきます。
売却活動をするうえでは不動産会社に仲介をしてもらいながら買主を探していくことになるかと思います。
このとき、不動産会社が出しているネット上の物件情報の中に、Web内覧の動画を載せてもらい、Web上で室内を確認してもらうという方法があります。
これなら購入希望客は大枠での感触をつかんだうえで内覧希望に進むので、購入意欲の低い顧客の内覧対応をする必要は無くなります。
マンション売却を早期に完了させたいなら、不動産買取を利用するのも一つの手段です。不動産買取を実施している不動産会社に物件確認してもらい、査定金額に折り合いがつけば売却できます。
市場で売却するより多少安価になってしまいますが、より早く、確実に売却を進められます。
ここまで内覧を実施することを前提に説明してきましたが、そもそも内覧を拒否することは可能なのでしょうか。
結論からいえば、拒否することは可能です。
現時点での所有者が売主本人なのですから、内覧してもらいたくないと思えば拒否しても問題にはなりません。
しかし、やはり内覧なしでマンションという高額の商品を購入する顧客は非常に少ないでしょう。
内覧なしで売却活動するうえでのデメリットとしては次のようなものがあります。
上記のような点から、マンション売却の折にはできるだけ内覧を実施したほうが、早期に売却を完了できるといえるでしょう。
あまりにも内覧が負担になるようなら、不動産会社に相談してみましょう。不動産会社はこれまでにいろいろな不動産物件を扱ってきている「プロ」です。
いろいろな条件、状況の物件を扱った経験を持っているので、そのノウハウに頼って不動産会社からよいアドバイスをもらいつつ、売却活動を進めていきましょう。内覧に立ち会ってもらうことができるか、委託することができるかなど、具体的にどこまで関わってもらえるかを一緒に検討できるといいですね。
マンション売却活動において大変なことは内覧だけではありません。マンション売却をしていくうえで、特に多くの人が大変だと感じていることがらとしては次のようなものがあります。
これらについて解説するとともに、大変さを軽減する方法についてもご説明していきます。
マンション売却活動中にはやることがとても多いので、それだけで疲れてしまう、という売主の声はよく聞かれます。
売却活動中には不動産会社との打合せはもちろん、借入をしている金融機関との打合せや手続き、引越しの打合せや準備、引越し先の準備や手続きといった、売却活動だけではない手続きが山のようにあります。
売却活動は信頼できる不動産会社と協議しながら進めていくほうが負担は軽く済みます。
マンション売却の流れは下表のとおりです。
マンション売却を検討 | 周辺の市場調査をし、売却相場を確認する |
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不動産会社を決める | 売却を依頼する不動産会社と媒介契約を締結する |
売却活動スタート | 物件情報が市場に公開される。折り込み広告や不動産サイトなどに掲載する |
買主決定 | 売買契約、物件引渡しをして金融機関への完済手続きを終わらせる |
確定申告をする | 売買をした翌年の確定申告で譲渡益などを申告し所得税を納める |
住民税の支払い | 確定申告した年の6月に納税通知書が届くので住民税を支払う |
一般的には売却活動を始めてから実際に売却完了するまでには3カ月から半年程度かかるといわれています。
マンション売却に必要となる書類もまた非常に多く。これらの準備をするのにもかなりのエネルギーを要します。売却の折に必要となる書類としては次のようなものがあります。
マンション売却活動は人生の中で何度も経験することではありません。そんな中、不動産業界や金融業界では専門用語が多いため、人によっては聞いたことのないような書類の名前や手続きの名前、時にはその略語が使われたりします。
担当者と話をしていても、なんのことをいっているのかさっぱり分からない、ということがよくあるのです。慣れるよりほかにないことですが、このことが売主を悩ませる一つの理由になるのは間違いないでしょう。