不動産売却のノウハウ
実家の売却は事前にしっかりと検討しておかないと後悔してしまうケースがあります。
実家を売却して後悔してしまうケースや、後悔しないために押さえておきたい7つのポイントを紹介します。
不動産お役立ちコラム 不動産売却2024年12月11日
だれも住んでいない実家は維持にも手間や費用がかかるため、売却したいと考える人も多いでしょう。しかしよく考えずに売却してしまうと、後悔してしまうことがあります。ここからは、実家を売却して後悔してしまうケースを紹介します。
売却後、実家がなくなったことで寂しさを覚えることがあります。長く暮らしていた実家には家族との思い出が多く残っており、愛着があるものです。かつて住んでいた実家がなくなってしまうと、子どもの頃からの思い出も一緒になくなってしまうように感じてしまうことがあります。
人によっては、両親が努力して建てた実家を売却することに対して罪悪感を覚えてしまうこともあるでしょう。
実家を売却すると利益を得られると考えがちですが、実家の売却にもお金がかかることを認識しておきましょう。具体的には、売却の際に利用した不動産会社への仲介手数料に加えて、譲渡所得税や印紙税などもかかります。想定していたよりも、多額の費用がかさんでしまったと感じるケースもあるでしょう。
関連記事:不動産売却にかかる費用の目安と費用を抑える方法を解説
実家を売却するには、書類の準備や手続き、家の評価などに手間と時間がかかります。そのため、実家を売却したい、と思ってもすぐに売却できるとは限りません。不動産会社に依頼をしていても、売却に至るまでにある程度の時間は見ておくべきです。
実家を売りに出しても、築年数の古い家や駅から遠く立地が悪い家などはなかなか買い手がつかないことがあります。また家を売りに出してから、年をまたいでしまうと固定資産税がかかることにも注意しましょう。長期間売れない状態が続くと、毎年固定資産税の出費がかかってしまいます。
売却までに時間がかかると余計な費用がかかるため、できるだけ早く売却してしまいたいと考える方もいるかもしれません。しかし、焦って売却すると相場よりも安い価格で売却してしまい、後悔するケースがあります。
不動産の需要は変動するため、適切な条件やタイミングで売りに出せば、高い価格で売却できる可能性もあることを把握しておきましょう。
ここまで実家を売却して後悔するケースをお伝えしましたが、さまざまなメリットもあります。詳細について見ていきましょう。
だれも住んでいないとしても、家を維持するためには管理が必要です。たとえば、庭の雑草駆除や定期的な建物のメンテナンスなどを行わなければなりません。
実家の近所に住んでいる場合はある程度自分で管理できますが、遠方に住んでいて定期的に実家へ通えない場合は、管理会社へ管理を依頼しなければなりません。実家を売却すれば、これらの手間がかからなくなるのがメリットです。
先述したとおり、実家を所有し続けると管理する必要が出てきます。住宅を管理するためには、税金や修繕費、保険料などの維持費が必要です。実家を売却できれば、当然ながら管理する必要がなくなり、維持費も必要ありません。
実家を売却すれば、まとまったお金を得られます。適切なタイミングで売却に成功すれば、売却で得られたお金を老後の資金や家族の生活資金、子どもの進学費用などに充てられるでしょう。
実家は築年数が古くなっているケースも多いでしょう。古い建物は、地震や台風などの自然災害が発生した際に倒壊してしまう可能性があります。万が一、倒壊した場合に莫大なメンテナンス費用がかかるばかりか、近隣の家に傷をつけてしまったり、ほかの人にけがを負わせてしまったり、周囲に悪影響を及ぼすこともある点がデメリットです。場合によっては、損害賠償を請求される可能性もゼロではありません。
実家を売却すればこのようなリスクを防げるため、想定外の高額な費用がかからなくなるでしょう。
実家売却を検討している方々に向けて、後悔のない取引を実現するための7つのポイントを紹介します。
実家の売却を検討している場合は、家族や親族で話し合うことが大切です。実家は家族それぞれが思い入れを持っていることが多く、売却となるとお金も関わってきます。
自分ひとりの判断で売却をすると、後々家族・親族間のトラブルになりかねません。事前にしっかり話し合いを行って、家族・親族全員が納得できる結論を出してから、売却の決断をしましょう。
住宅の売却には、税金や不動産会社に支払う仲介手数料などがかかるケースが多いです。これらの費用を考慮していないと思わぬ出費になるので、売却するに際してどの程度の費用がかかるのか、事前にシミュレーションをしておきましょう。
実家を売却すると、税金がかかります。どのような税金がどのくらいかかるのか、節税に役立つ特例がないかなどを把握しておかないと、売却してから想定以上に税金が引かれてしまうこともあるでしょう。
たとえば、住宅にかかる固定資産税は、住宅用地の特例により減額されていることが一般的です。しかし実家を放置していると、「特定空き家」と判断され、固定資産税額が高くなってしまう恐れがあります。
老朽化で危険な状態だからと、実家の建物を壊して更地にして売りに出そうとする場合も、住宅用地の特例が適用されなくなるため、同様に固定資産税が高くなります。
このような知識を知らないまま売り出しを進めてしまうと、想定外の税額で後悔する原因となるため、売却前に税金や節税の知識を身につけておきましょう。
実家の売却には、想像している以上に手間と時間がかかります。事前に売却の流れを把握しておきましょう。大まかな流れとしては、以下のとおりです。
売却が完了するまでに半年~1年程度かかるケースも多く、あらかじめ何をどのような手順で行うべきか、把握しておきましょう。
相場よりも安い価格で売却してしまうことも、実家の売却で後悔しやすいポイントです。近隣にある不動産の過去の売却額や公示価格をチェックして、売却相場を調べておきましょう。
もし調べた相場と不動産会社が提示した査定額に差がある場合は、不動産会社にその理由を問い合わせることが大切です。
実家を売りに出すタイミングによっても売却額は大きく変わります。不動産は2~3月頃に需要が高くなるため、この時期を狙って売却するのもコツです。
売却に適したタイミングは一人ひとり異なるので、どのタイミングで売却すればよいか分からない場合は、不動産会社に相談するとよいでしょう。
査定額は、不動産会社によって異なります。そのため1社だけではなく、複数の不動産会社に査定を依頼するようにしましょう。少なくとも2~3社の不動産会社に依頼して、それぞれの査定額や対応について比較検討することで、自身の希望やニーズに合った不動産会社を選べます。