不動産売却のノウハウ

マンション売却を進めているものの、事情が変わってキャンセルしたいと考えることもあるでしょう。売却のキャンセルは可能ですが、タイミングによっては高額な違約金が発生します。
違約金が発生する条件や媒介契約の種類による違い、キャンセル前に検討すべきポイントを解説します。
不動産お役立ちコラム 不動産売却2026年4月27日
マンションの売却中でも、売却をキャンセルできます。ただし、タイミングによっては、お金の支払いが発生することがあります。ここでは、マンションの売却をキャンセルする際に、違約金がかかるタイミングなどについて詳しくみていきましょう。
マンションの売却を途中でやめるのは可能ですが、やめるのが売買契約後だと違約金などが発生します。
売買契約の際には、売主に対して買主が売却額の10%程度の手付金を支払います。契約後に売却をやめる場合、通常は買主に対して、手付金に加え違約金として手付金と同額を支払います。
不動産会社から仲介手数料を請求されるケースもあります。不動産会社はマンション売却の活動支援や買主との売買契約、物件の引き渡しなどを仲介する役割を担っています。仲介手数料とは、売買契約の際にかかる成功報酬のことです。
不動産会社と媒介契約を結び、契約期間内に解除を行った場合は、契約内容の実行にかかった費用を請求される場合があります。契約の種類によって違約金が発生する場合があるので注意が必要です。
不動産会社1社にのみ依頼する「専属専任媒介契約」や「専任媒介契約」では通常、契約書に「違約金」の項目が含まれます。複数の不動産会社に依頼する「一般媒介契約」では、解約しても違約金が発生しません。
通常、媒介契約は途中での解約ができません。一般的な契約期間である3 カ月が経ってから売却活動をやめるのがスムーズです。交渉次第では途中でも売却活動をやめられることがあるので、早めに不動産会社に相談しましょう。
マンションの売却をキャンセルするにあたり、不動産会社との媒介契約の種類は大きな影響を及ぼします。不動産の仲介を不動産会社1社と契約して行う専任媒介はレインズへの登録や売主への販売活動の報告が義務付けられているものの、不動産会社の囲い込みからの専任返しによって安価に物件を売却する恐れがあります。
囲い込みとは、不動産会社が意図的に他社へ物件情報を流さず、売却活動が長期化する状況を生み出すことで物件の売却額を値下げするよう迫ったり、買取取引を提示したりすることです。囲い込みによって、売主が本来得られるはずの利益を喪失したり、不動産会社が優位になる状況で取引を操作したりする状況になります。
そして、不動産会社は売主から物件を買取して買取事業者によりリフォームなどを行い、再販売する際に媒介契約することで仲介手数料を最大4回得られる専任返しによって、不動産会社が利益を最大化できます。
専任返しは、売主にとって仲介による売却額の7〜8割ほどに物件価格が下げられてしまうため、利益が減少してしまいます。よって、囲い込みや専任返しのリスクを低減させたい場合は、専任媒介ではなく複数の不動産会社と媒介契約できる一般媒介に切り替えると良いでしょう。
不動産会社による囲い込みや専任返しを避けるためには、一般契約に切り替えるほか、不動産会社選びが重要です。たとえば不動産の売却実績だけでなく、具体的にどのような売却活動が行われているのか、レインズに遅滞なく登録され、他の不動産会社も物件情報がみられる状況になっているのかなど、不動産会社の売却活動をチェックしましょう。
売主自身も確認することで、囲い込みや専任返しのリスクが抑えられます。
口コミなどの評判を確認し、客観的な視点で売却活動を任せられるのか判断することも大事です。

マンションの売却をキャンセルしたい理由はそれぞれありますが、タイミングや状況によっては違約金などの費用が発生するため、本当にキャンセルすべきなのか考える必要があります。ここでは主なキャンセルの理由から検討する方法について詳しくみていきましょう。
マンションの売却活動を開始したものの買い手がつかなかったり、購入希望者が現れても物件価格などで折り合いがつかなかったりして売却が決まらないと、売却を諦めるケースが良くみられます。不動産会社によって売却戦略が異なるため、別の不動産会社に仲介を依頼してみるのもおすすめです。
マンションの売却価格が住宅ローンの残債よりも低額なために、オーバーローンになってしまうと売却をキャンセルしたいと考えるでしょう。住宅ローンは対象の物件に住んでいることが条件となるため、売却となると残債を全て完済する必要があります。マンションを売却しても残債が残る場合は手元資金などを充てて完済します。
そのため、売却価格が低いとなかなか契約締結に至らず、売却自体を断念する理由になりかねません。残債がまだ多い場合は返済ももう数年続けて減らしたのちに売却する、もしくは住み替えを考えているのであれば、住み替えローンで残債分も含めて借入するなどの方法もあります。
マンションの売却を仲介してもらっている不動産会社の担当者とトラブルが起きていると、売却をやめたいと考えるでしょう。たとえば、売却活動の報告が定期的に行われない、囲い込みにより売却が進まないなどのトラブルが挙げられます。
この場合は不動産会社の義務違反に該当するため、媒介契約の終了を待たずに解除が可能です。マンションの売り出し方法や売却価格に不満があるといった内容であれば、他の不動産会社にも相談してみても良いでしょう。
マンションの売却で購入希望の買主とトラブルになっていると、売却をキャンセルすべきか悩んでしまうでしょう。買主にとって不利な条件を持ち出して、売却額を下げようと再交渉を求めてくるケースが考えられます。他にも買主が手続きを滞ったり、虚偽の申告をしていたなどさまざまです。その場合は、買主に違約金を請求し、新たな買主を探しましょう。
マンションの売却を家族から反対されている場合は、まず家族間で十分な話し合いが必要です。不動産会社の担当者からマンションを売却するメリット・デメリットを客観的に説明してもらうことで、家族の理解が得られることもあります。
依頼した不動産会社で対応ができない場合は、家族間の調整に対応できる不動産会社を選択するのも一つです。家族の意向がまとまったところでマンションを売却するか否かを決めましょう。
本人や家族の体調が悪くなってしまい、売却活動が進められなくなるケースもあります。健康面の悪化が原因で売却をキャンセルする場合は、違約金がかからないことが多いです。また、治療のめどがたっているような状況であれば一時売り止めという形で売却活動をストップして、健康面での不安がなくなった時点で再度売却活動を開始する方法もあります。
マンションの売却で契約を解除する際は、マンション売却のキャンセルを決めた時点で早期に不動産会社へ連絡すること、契約解除については書面でやり取りすることが重要です。ここでは、マンション売却での契約解除の流れについて詳しくみていきましょう。
マンションの売却をキャンセルすることになった際には、まず媒介契約をしている不動産会社へ連絡しましょう。これまで述べたとおり、売買の状況によっては手付金や違約金を支払わなければなりません。できるだけ費用をかけずに解除してもらうためには、早期に連絡することが重要です。
次に、マンションの売却をキャンセルした旨を買主に伝えます。買主に伝える際は売主が直接伝えるとトラブルになりやすいため、不動産会社を通じて売却キャンセルを伝えてもらうのがおすすめです。
マンションの売却で既に売買契約を締結している場合は、契約を解除しなければなりません。
キャンセルすることについて、売主と買主ともに合意を得た時点で売却のキャンセルが可能です。具体的な解除手続きについては売買契約書や重要事項説明書の内容に沿って行われます。
マンションの売却をキャンセルすることで、不動産会社との媒介契約も解除します。一般媒介契約であれば、電話連絡などで契約解除の意向を伝えるだけです。しかし、専任媒介契約や専属専任媒介契約の場合は、電話だけで解除できないケースが多く、書面による契約解除の通知が必要です。
書面には解除を通知することや解除を求める理由などを記載し、内容証明郵便を利用して送付すると良いでしょう。なお、契約期間が終了した時点で解除する場合は書面による契約解除の通知は不要です。