不動産売却のノウハウ

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マンション売却の手取りの計算方法とは?
減る原因と手元に多く残すコツを解説

マンションを売却するとき、多くの方が気にするのが「最終的にいくら手元に残るのか」=手取り額です。しかし、仲介手数料・税金・ローン残債など、思った以上に費用がかかり、「想定より少なかった……」と後悔するケースも少なくありません。

手取り額は計算方法を理解し、事前に対策するだけで大きく変わることがあります。

マンション売却の手取りの出し方から、手取りが減る主な原因、そしてできるだけ多く手元に残すための具体的なコツまでわかりやすく解説します。

不動産お役立ちコラム 不動産売却

2026年4月27日

目次

  • マンション売却で手取りを計算する方法
    • 手取り額の計算方法
    • マンション売却の手取り額に影響がある費用
      • 譲渡所得税の課税率
      • 譲渡所得税の控除が受けられる特例
    • マンション売却の手取り額シミュレーション
      • 特例を使えなかった場合
  • マンション売却で手取りが減る主な原因
    • 想定外に諸経費がかかった
    • マンションの取得費が分からない
    • 内装・設備の劣化で売却額が落ちてしまった
  • 手取りを多く残すためのポイント
    • 高値で売れる売却時期を見極める
    • 3,000万円特別控除などの特例制度を活用する
    • リフォーム・簡易リフォームで物件としての魅力をアップさせる
    • 内装での印象を向上させる工夫をする
    • マンション売却に強い不動産会社を選ぶ

マンション売却で手取りを計算する方法

マンションを売却する際、高く売却できても、諸費用・税金・ローン残債などを差し引くと、「思ったよりも手取りが少なかった」というケースは少なくありません。

まずは、手取り額の基本的な計算方法、手取り額に影響する諸費用やシミュレーションを見ていきましょう。

手取り額の計算方法

マンション売却時の手取り額は、売却価格から諸費用とローン残債を差し引いた金額です。

しかし実際には、売却にかかる費用や税金などが複数存在するため、正確な計算にはそれぞれの項目を把握しておく必要があります。基本的な計算式は以下のとおりです。

  • ローン残債がある場合:手取り額=売却価格−売却にかかる諸費用−ローン残債
  • ローン残債がない場合:手取り額=売却価格−売却にかかる諸費用

上記を押さえて、どのような諸費用が発生するのか見ていきましょう。

マンション売却の手取り額に影響がある費用

マンションを売却する際に発生する費用を以下にまとめました。主な費用項目と目安金額を見ていきましょう。

マンションを売却する際に発生する費用

費用項目 目安金額 概要
仲介手数料 売却価格の3%+6万円+消費税 不動産会社に支払う成功報酬
印紙税 1万円〜6万円 売買契約書に貼付する収入印紙
抵当権抹消登記費用 1万円〜2万円 ローン完済時に必要な登記手続き
譲渡所得税 譲渡益の約20.315%(所有期間5年以上の場合) 利益が出た場合に課税される税金
管理費・修繕積立金の未精算 数千円〜数万円 売却時に精算されることがある
広告費・販売活動費 0円〜数十万円 売却が長期化した場合に追加費用が発生する場合あり

これらの諸費用は、物件種類・売却方法・売却期間・税制の適用状況で大きく変動します。特に譲渡所得税は、特例が使えるかどうかで課税の有無が分かれるため、事前の確認が重要です。

また、仲介手数料は売却価格に比例して増えるため、高額物件ほど手取りへの影響が大きくなります。

広告費や管理費の未精算などは見落とされがちですが、売却時に精算されることで手取りが減る要因となるため注意が必要です。

譲渡所得税の課税率

譲渡所得税の基本的な税率は以下のとおりです。

譲渡所得税の基本的な税率

所有期間 所得税 住民税 復興特別所得税 合計税率
5年以下(短期譲渡) 30% 9% 0.63% 39.63%
5年超(長期譲渡) 15% 5% 0.315% 20.315%

譲渡所得税は、譲渡益に対して課税されます。例えば、譲渡益が1,000万円の場合、長期譲渡であれば約203万円が課税される計算です。

譲渡所得税の控除が受けられる特例

譲渡所得税の控除が受けられる特例は、以下のようにいくつかあります。

譲渡所得税の控除が受けられる特例

特例名 概要 主な適用条件 効果
3,000万円特別控除 譲渡所得から最大3,000万円を控除
  • 売却したマンションが本人の居住用であること
  • 売却前に住んでいた期間が1年以上(または住まなくなってから3年以内に売却)
  • 親族間売買や同族会社への売却ではないこと
  • 過去2年以内に同じ特例を使っていないこと
譲渡益が3,000万円以下なら非課税(3000万円以上なら控除)
所有期間10年超の軽減税率の特例 譲渡所得税の税率が軽減される 所有期間10年超/居住用財産の売却 課税部分のうち6,000万円以下は14.21%に軽減
買換え特例(課税の繰延べ) 新居を購入することで譲渡益への課税を繰り延べ 所有期間10年超/一定の要件を満たす買換え 譲渡益への課税を将来に繰り延べ
譲渡損失の損益通算・繰越控除 譲渡損失を他の所得と相殺、または翌年以降に繰越 住宅ローンが残っている/居住用財産の売却 所得税・住民税の軽減が可能

3000万円特別控除と、軽減税率については併用が可能です。

ただし3000万円特別控除と、買い替え特例・住宅ローン控除は併用できません。新居で住宅ローン控除を受けたいなどの場合は、どちらの制度を使うか慎重に判断しましょう。

また、3000万円の特別控除を適用するには、確定申告時に「居住用財産の譲渡に関する申告書」や住民票などの提出が必要です。制度の適用条件は細かいため、事前に税務署や税理士に確認しておくと安心です。

マンション売却の手取り額シミュレーション

東京23区内の杉並区にある築10年のマンションを売却するケースを想定し、手取り額をシミュレーションしてみましょう。

杉並区の中古マンション相場は、2025年時点でおおよそ1㎡あたり80〜100万円前後。専有面積が70㎡の物件であれば、売却価格は5,600万円〜7,000万円程度が目安です。

今回は、売却価格6,500万円、減価償却後の取得費1,850万円、住宅ローン残債が1,500万円残っているケースで試算していきます。

マンション売却の手取り額シミュレーション

項目 金額 備考
売却価格 6,500万円 杉並区・築10年・70㎡想定
仲介手数料 約231万円 (6,500万円×3%+6万円)×10%
印紙税 3万円 契約金額に応じた収入印紙
抵当権抹消登記費用 1.5万円 司法書士報酬+登録免許税
譲渡所得税 201万円 3,000万円特別控除を適用した場合(軽減税率適用)
住宅ローン残債 1,500万円 一括返済

この場合の手取り額は以下のとおりです。

手取り額の計算式:6,500万円−(仲介手数料231万円+印紙税3万円+登記費用1.5万円+譲渡所得税201万円+ローン残債1,500万円)= 約4,563.5万円

特例を使えなかった場合

今回のシミュレーションでは、手取り額が約4,560万円になりました。しかし、「税金が安くなる特例(3,000万円特別控除)」が使えなかったら手取り額は、なんと約3,860万円までガクンと減ってしまいます。

この「税金の差(約700万円)」が、そのまま「手取り額の差」になるのです。

このように、特例が使えるかどうかで手取り額が大きく変わってしまうことだけ、覚えておきましょう。

マンション売却で手取りが減る主な原因

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マンションを売却した際、「思ったより手元に残らなかった」と感じる方は少なくありません。先にお伝えした諸費用によるものだけでなく、さまざまな条件が手取り額に影響するためでもあります。

ここでは、手取り額が減ってしまう主な原因について、具体的なケースごとに解説していきます。

想定外に諸経費がかかった

売却時には仲介手数料や登記費用などの基本的な費用が発生しますが、想定外の支出が加わることもあります。例えば以下のようなケースです。

  • 住宅ローン残債完済のため、抵当権抹消登記費用が発生
  • 管理費・修繕積立金の未精算分を売主が負担
  • 売却が長引き、広告費や販売活動費が追加で発生
  • 特例は使えず譲渡所得税が想定外に高くなった

特に譲渡所得税は、特例の適用条件を満たしていないと数百万円単位で課税されるケースが多いので、事前の確認が重要です。

特例は使えず譲渡所得税が想定外に高くなったケースでは、「思いがけず高値で売れた」ケースで特に多いでしょう。売却エリアの開発で購入時よりも大幅に地価が上がった場合などは、想定外に譲渡所得税がかかるケースもあるでしょう。

マンションの取得費が分からない

取得費とは購入時の物件価格や登記費用、仲介手数料、設備費などを含む金額です。これが不明な場合、税務上「概算取得費(譲渡価格の5%)」で計算されることがあります。

例えば、売却価格が6,000万円の場合、取得費が不明だと300万円(=6,000万円×5%)しか認められず、本来の取得費が2,000万円だった場合と比べて、譲渡所得が大幅に増えてしまいます。

結果として、譲渡所得税が数百万円単位で増加し、手取り額が大きく減ってしまうことは避けられません。取得費の証明書類(売買契約書・領収書など)は必ず保管しておきましょう。

内装・設備の劣化で売却額が落ちてしまった

築年数が経過したマンションでは、内装や設備の劣化が目立ってしまうこともあるでしょう。そうなると買主の印象が悪くなり、売却価格が下がる原因になります。

同じ築年数でもリフォーム済みの物件は未改装物件よりも、100〜300万円以上高く売れることがあります。逆に、設備が古く見えるとリフォーム費用を見込み、値引き要求されるケースもあるのです。

このように、物件の状態が売却価格に直結するため、結果的に手取り額にも影響します。

手取りを多く残すためのポイント

高値で売れる売却時期を見極める

マンションの売却価格が上がりやすいのは、以下の時期です。

  • 1〜3月:新生活・転勤シーズンで購入希望者が増加
  • 9〜10月:秋の転勤・住み替え需要が高まる

売却を急ぎすぎず需要が高まる時期を狙うことで、売却価格を引き上げ、結果的に手取り額を増やしやすくなります。

3,000万円特別控除などの特例制度を活用する

譲渡所得税は、特例の有無によって数百万円単位で差が出ることは紹介したとおりです。

特に「3,000万円特別控除」や「所有期間10年超の軽減税率の特例」は、適用できるかどうかで手取り額に大きく影響します。譲渡所得税の控除が受けられる特例で紹介した特例が受けられるかどうか、今一度ご確認ください。

また、特例を受けるには確定申告時に必要な書類があります(住民票・登記簿謄本・売買契約書など)早めに準備しておきましょう。

リフォーム・簡易リフォームで物件としての魅力をアップさせる

築年数が経過したマンションでも、リフォームによって印象が大きく変わり、売却価格を引き上げられることがあります。

リフォーム箇所ごとの費用目安と売却価格への影響

リフォーム箇所 リフォーム費用目安 売却価格への影響
キッチン交換 50万〜100万円 +100万〜200万円上昇可能性あり
浴室・洗面台 40万〜80万円 +50万〜150万円上昇可能性あり
壁紙・床材の張替え 20万〜50万円 +50万〜100万円上昇可能性あり

フルリフォームでなくても、簡易的な改修で印象を改善できるケースも多く、費用対効果を見極めて実施することがポイントです。

内装での印象を向上させる工夫をする

内覧時の印象は、売却価格に直結します。以下のような工夫で、買主の印象を大きく改善できます。

  • 清掃・整理整頓:生活感を減らし、広く見せる
  • 照明の工夫:昼間でも電気をつけて明るく演出
  • インテリア配置:家具の配置を見直し、動線を確保
  • 消臭対策:生活臭を除去し、清潔感を演出

上記のような工夫は、コストを抑えつつ売却価格の向上を狙うにはおすすめです。

マンション売却に強い不動産会社を選ぶ

マンション売却に強い会社を選ぶポイントは、以下のとおりです。

  • マンション売却実績が豊富:地域・築年数・間取りなどの類似物件の成約事例がある
  • 販売戦略の提案力がある:価格設定・広告展開・内覧対応などを具体的に提案してくれる
  • 査定が妥当かつ根拠が明確:相場にもとづいた査定で、根拠を説明できる

複数社に査定を依頼し、対応や提案内容を比較することで、信頼できる会社を見極められます。

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