不動産売却のノウハウ

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不動産買取相場が市場価格より安い理由!
利用ケースや買取価格の上げ方を紹介

所有する不動産を宅建業者に買取依頼した場合、買取価格が本来、市場で売れる価格より低くなります。時には市場価格の7割程度になるケースもあります。そのため、高額不動産の取引では、数千万円単位の差が発生することも珍しくはありません。

この記事では、不動産買取相場が市場よりも安い理由や、少しでも買取価格を引き上げるためのポイントについて詳しく解説します。不動産の売却や買取を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

2022年8月8日

目次

不動産買取相場が市場価格の7割になる理由

不動産買取とは、所有している不動産を不動産会社に買い取ってもらう売却方法です。市場に売り出して買主を探すのと異なり、スピーディーに売却できる点がメリットですが、買取価格は相場の7割程度が相場とも言われます。

たとえば、首都圏の中古マンションと中古戸建ての平均売却相場は、それぞれ4,110万円、3,681万円です。買取相場は7割程度となるため、以下のようになります。

物件種別 市場市場 買取相場
中古マンション 4110万円 2877万円
中古戸建て 3681万円 2577万円

公益財団法人 東日本不動産流通機構 「サマリーレポート」より

上記のとおり、買取の場合は1,000万円以上も安い価格で売却するケースが多いです。そのため、売却する際には、損をしてしまう可能性が高いでしょう。

では、なぜ買取相場は市場価格の7割程度なのか、その理由について詳しく解説します。

不動産会社が利益を得るため

不動産会社は当然営利目的で買取を行います。買い取った不動産を購入希望者に再販することで利益を得ます。

たとえば、市場価格5,000万円の不動産を不動産会社が5,000万円で買取って、そのまま5,000万円で再販をした場合、不動産会社の利益は0円です。しかし、7割の価格で買取って、再販をした場合は1,500万円の利益を上げることができます。

もちろん、1,500万円の中から売却までの維持管理費や、リフォーム・リノベーション費用も含まれています。すべての必要経費を差し引いた分が不動産会社の利益です。

不動産会社がリスクを負うため

買取は物件を購入して、リフォームして別の人へ再販売するのがほとんどです。再販売を前提としているため、不動産会社が一時的にその不動産を所有しなければいけません。

所有するにあたって、すぐに売却をできない場合は、固定資産税などの諸経費が発生します。こういった負担を不動産会社が背負うことも買取価格が安くなる要因です。

買取の場合は仲介手数料が発生しない

買取の場合は、不動産会社に支払う仲介手数料が発生しません。そのため、不動産会社は市場価格よりも低い金額で買い取って、利益を上げるしかありません。

仲介の場合は売主や買主から仲介手数料を得ることができ、その金額が不動産会社の利益になります。しかし、買取の場合は利益を上げられる場所が、買取価格と実際の売却価格の差益のみです。

これらの理由から、買取価格が安くなることは仕方のないことだと言えるでしょう。

買取を利用すべきケースとは

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買取は市場価格の7割程度となってしまうのがデメリットです。しかしメリットも多いことから利用する方も多いです。

買取を利用するべきケースについて、詳しく解説します。

できるだけ早く不動産を売却したい場合

買取は、不動産会社に不動産を買い取ってもらうという売却方法であるため、すぐに現金化できます。

仲介の場合は、不動産会社と媒介契約を締結したあと、実際に購入希望者が来て、内覧対応などをして最終的な売却手続きを行います。
そのため、売り出しから売却まで、スムーズに行っても3カ月〜半年程度かかるのが通常です。

一方の買取の場合は、不動産会社が直接買い取ってくれるため、即売却可能です。不動産会社にもよりますが、早ければ相談から数日〜10日程度で入金されることもあります。
そのため、できるだけ早く売却したいのであれば、買取を検討しましょう。

近所に売却を知られたくない場合

不動産を売却することを、ご近所さんに知られたくない方も、買取を検討するとよいでしょう。

仲介の場合はインターネットや広告チラシによって売り出しているが近所にバレてしまうことがあります。買取は、不動産会社に直接買い取ってもらう売却方法であるため、売却中に近所にバレるリスクがありません。

「近所に知られたら面倒だ」と考えている方には、おすすめの売却方法です。

契約不適合責任などを負いたくない場合

売却した不動産に何らかの瑕疵(かし)があった場合は、原則売主がその修繕義務などを負います。これを契約不適合責任といいます。

しかし、買取で不動産会社に売却する場合は、この契約不適合責任を売主が負うことはありません。なぜなら、不動産会社は不動産取引のプロであり、守られる立場にないからです。

そのため、築年数が古く瑕疵が多いと予想できる物件などは、買取を検討してください。

契約不適合責任などを負いたくない場合

不動産売却に伴う室内の清掃や内覧対応などを面倒だと感じている方は、買取を検討してもよいでしょう。

仲介で不動産を売却する場合は、確実に売却できるように室内を奇麗に保ったり、購入希望者が来たときは内覧対応したりします。しかし、このような作業が「面倒臭い…」と感じる方も少なくはないでしょう。

「手っ取り早く不動産を売却したい」、「煩わしいことはなしで売りたい」などと考えている方は、買取で不動産会社に売却をしてしまった方がよいでしょう。

高く物件を買い取ってもらうポイント

買取は市場で売り出すより安くなってしまいますが、ポイントを抑えることで買取価格を上げることが可能です。

ここでは、高く買い取ってもらうポイントについて解説します。

不動産の売却相場を知っておく

不動産会社に買取を依頼する場合であっても、必ず不動産の売却相場を把握しておきましょう。なぜなら、売却相場が交渉の手札になるためです。

買取の相場は7割程度ですが、不動産会社は6割程度の金額を提示してくるかもしれません。このとき、市場相場を知っていれば交渉ができます。不動産の買取は買い主が不動産会社であるため、不動産会社との交渉次第で買取価格は変動します。相場を知ったうえで、交渉を行うことで価格が上昇する可能性も十分にあります。

高く売れるタイミングを把握しておく

不動産は、経済状況や地域の開発状況で相場が大きく変動します。

不動産全体の価格が上がっていたり、周辺が区画整理されていたりすると予想以上に高く売れるかもしれません。

なお、国土交通省が発表する「不動産価格指数」は、2013年頃からマンションを中心に上昇傾向にあります。不動産価格指数とは、不動産価格の動向を指数化した統計データです。

表

国土交通省 不動産価格指数 より

しかし、タイミングを見計らい過ぎると、今後もっと高く売れるかもしれないと思ってしまい、なかなか決断できない状況に陥ってしまいます。信頼のおける専門家などにアドバイスをもらうなど、第三者の意見も取り入れるようにするとよいでしょう。

実績が豊富な不動産会社に買取依頼をする

不動産の買取実績・販売実績が豊富な不動産会社に買取を依頼しましょう。

不動産会社のなかでも得意・不得意は必ずあります。そのため、少しでも高値で売却するためには、買取に長けていること、さらに再販実績が豊富であることに注目してください。

この2つが豊富な不動産会社は、これまで他社と比較した場合であっても高値の買取価格を提示してきたことでしょう。どこの不動産会社に買取を依頼するか迷った場合は、買取実績・販売実績が豊富な不動産会社を選びましょう。

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