不動産売却のノウハウ
家の売却や不動産を手放す際、極力手間をかけずにすぐに済ませたいのであれば、不動産買取という方法がおすすめです。不動産買取は不動産買取業者に買い取ってもらう取引のことで、早く売却できるのが大きなメリットです。
ただ、大きな金額が動く取引なのですから、安易に不動産買取業者を決めてしまうのはおすすめできません。しっかりと信頼できる不動産買取業者を選びましょう。
不動産買取の基本を抑えたうえで、信頼して取引できる不動産買取業者を選ぶためのポイントを解説します。
2023年2月16日
不動産買取の基本から、わかりやすく解説します。初めて不動産を売却する人は、まず基本を押さえて、不動産買取に関する理解を深めていきましょう。
不動産を売却する方法には、大きく分けて買取と仲介のふたつの方法があります。不動産を売却するときは、それぞれの違いを理解しておきましょう。
買取とは、不動産業者が不動産を買い取ることをいいます。不動産業者は不動産を買い取ったら、自社所有の不動産としてほかの人へ売り出すのが一般的な流れです。
仲介とは、不動産業者が売却する不動産の買主を探し、売買契約の締結に関する手続きなどを行う売却方法のことです。仲介だと不動産業者は、手数料をもらって不動産売却のサポートをする役割で、売買そのものは売主と買主との間で行われます。
不動産業者を相手に売却するのが買取、一般の買主へ売却するために不動産業者がサポートに入るのが仲介と覚えておきましょう。
一般的に不動産の買取価格は、市場価格より安くなります。そのため、市場価格で取引をする仲介と比べて、買取のほうが手にできる金額が少ないことに注意しましょう。
不動産業者は買い取った不動産を自社で売り出して利益を出すため、市場価格よりも安くなるのです。買い取る不動産や不動産業者にもよりますが、買取価格は仲介と比べて2割ほど安くなります。
不動産買取は、即時買取と買取保証のふたつに分類できます。
即時買取とは、不動産業者へ買取を依頼し、すぐに買い取ってもらうことです。仲介のように買主を探す期間がないため、依頼してから数日で取引が完了することもよくあります。とにかく早く不動産を売却したい人は、即時買取を検討しましょう。
買取保証とは、最初は仲介での売却を目指して不動産を売り出し、ある程度の期間を経ても買主が見つからなかったら、不動産業者に買い取ってもらう方法です。仲介で買主が決まれば高い価格で売却が決まり、なかなか買主が見つからなかったとしても買取で売却できます。すぐに売却する必要はないものの、ある期間内には売却したい方におすすめです。
即時買取と買取保証のそれぞれの違いを理解したうえで、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
不動産買取が向いているケースは、次の4つです。
それぞれのケースを詳しく解説します。
築年数が古い物件は仲介で売却しようとしても、需要が低く、なかなか買主が見つかりません。買主が決まって売買契約が成立したとしても、売却後に建物の瑕疵が見つかってトラブルになるリスクがあります。
不動産買取であれば、需要が低い物件の買主を探す必要がなく、また売却後のトラブルが起きにくいというメリットがあります。築年数の古い建物であれば、仲介よりも買取のほうがスムーズに売却できます。
不動産を売却して現金化するまでの早さは、不動産買取の大きなメリットです。
仲介で不動産を売却するときは、いつまでに現金化できるのかは誰にもわかりません。すぐに買主が見つかるかもしれませんが、半年以上かかっても見つからないこともあります。不動産を少しでも早く現金化したい場合は、仲介より売却価格は下がってしまいますが、確実に早く売却できる買取を検討しましょう。
事故や事件があったような、いわゆる訳あり物件を売却する場合、仲介ではなかなか買主は見つかりません。
訳あり物件は一般的な買主は避ける傾向が高いため、最初から不動産業者に買取を依頼したほうがスムーズに売却できるでしょう。
買取での不動産売却は、仲介で必要な手間がかからないのがメリットです。
仲介での売却は買主を探すための宣伝は不動産業者が対応してくれますが、内覧の対応や準備は売主がしなくてはなりません。購入希望者への対応のほか、見栄えをよくするための室内の清掃・整理といった手間がかかるのです。
しかし、買取であれば内覧に対応する必要がないうえに、住んだままの状態で不動産業者に査定をしてもらえます。手間をかけず楽に売却したい場合は、買取が向いています。
不動産買取の価格は不動産業者ごとに異なり、「どの不動産買取業者でも同じ」ということはありません。少しでも高く不動産を買い取ってもらうには、不動産買取業者選びが重要なのです。
不動産買取業者を選ぶときは、チェックしておくべきポイントが6つあります。
買取業者選びで後悔しないよう、それぞれのポイントをしっかりと押さえておきましょう。
不動産買取業者によって、得意としている物件の種類が異なります。
マンションの買取を得意としている業者があれば、戸建ての買取を中心に営業している業者もあります。不得意な物件の買取を依頼しても、不動産業者は正確に物件を評価できず、査定価格が安くなってしまうことがあります。
業者ごとに異なる得意分野を事前に調べておきましょう。売却する物件の種類が得意な業者を選ぶことで、より正確な査定価格を期待できます。
地元の不動産買取業者のほうが、その地域の適正価格を把握している可能性があります。
地元で長く営業している不動産業者は、全国展開をしている大手の業者に加えて元に関しては詳しい知識を持っているかもしれません。また、担当者ごとに得意としている地域やエリアがあるかもしれません。不動産買取業者を選ぶときは、知名度や業者の規模だけで判断せず、地元の不動産にどれだけ精通しているかを重視することも大切です。
不動産買取の実績が豊富な不動産業者のほうが、買取に関する業務に慣れているため安心して依頼できるでしょう。
実績が少ない不動産業者では、適切な価格を提示できないだけでなく、トラブルが起きてしまうリスクもあります。スムーズかつスピーディに買取を進めるのであれば、買取の実績が豊富な業者を選ぶのがおすすめです。
不動産取引では大きな金額が動くため、不安を抱くのが当たり前です。そういったときに、親身になって相談に対応してくれるかどうかは、チェックしておきたいポイントです。不安に思うことやさまざまな疑問点を解消しないままでは、安心して取引を任せられません。
不安や疑問にていねいに対応してくれない業者を選んでしまうと、「本当に適切に買い取ってもらえたのだろうか」という不安で後悔しかねません。不動産買取で後悔しないためには、ちょっとした疑問にも親身になって答えてくれる不動産業者を選びましょう。
不動産買取には、仲介より売却価格が安くなるなどのデメリットがあります。買取を依頼するときに、こうしたデメリットをきちんと説明してくれる業者は、信頼できると判断してよいでしょう。
業者のなかには業者の実績を上げるため、買取のメリットばかりを説明して決断を迫る業者も少なくありません。そういった業者が、正確な査定をしてくれるかどうかは疑問です。デメリットをきちんと説明してくれるかどうかは、信頼できる業者を見極めるポイントのひとつです。
不動産を高く買い取ってくれる不動産買取業者を選びましょう。不動産買取は仲介より価格が安くなるため、少しでも高く買い取れる業者を見つけるのは大切なポイントです。
買取価格は不動産業者によって異なるため、1社にだけ査定を依頼するのは禁物です。1社だけだと金額が適正なのかどうかを判断できません。不動産買取で損をしないよう、複数業者から査定を受け、価格を比較して見極めましょう。
不動産買取を検討する際は、紹介した6つのポイントをしっかりと押さえ、後悔しない買取業者選びを心がけてください。