不動産売却のノウハウ

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リバースモーゲージとは?
リースバックとの違いやメリット・デメリット、仕組みも解説

今回は、リバースモーゲージの仕組みやメリット・デメリットを解説します。リバースモーゲージはどんな人におすすめなのかや、混同しやすいリースバックとの違いについても詳しく見ていきましょう。マイホームをお持ちの方で、老後の資金計画が気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。

不動産お役立ちコラム 不動産売却

2024年12月11日

目次

リバースモーゲージとは

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リバースモーゲージとは、自宅を担保に資金の借入が受けられるローンサービスの一種です。「リバース=逆の」「モーゲージ=住宅ローン」という意味で、契約者が存命中はリバースモーゲージで借りたお金の利息分のみの返済を行い、死亡した際に自宅を売却して、借入金の返済に充てる仕組みとなっています。

融資は一般的に、一時金形式(一括)や年金形式(分割)で受け取ることができます。存命中に自宅を売却するわけではないため、借入中も自宅に住み続けられるのも大きな特徴です。

老後資金の計画や生活費のやりくりに悩む方も多いはずです。リバースモーゲージを利用すれば、自宅に住み続けながらまとまった金額の借入ができるため、老後の生活に余裕が生まれるといえます。

リバースモーゲージのメリット

リバースモーゲージのメリットには、以下のようなものが挙げられます。

自宅に住み続けることができる

リバースモーゲージは、自宅を担保に借入をしますが、売却とは異なるため、利用後も継続して自宅に住み続けられます。自宅を担保に設定しても、所有権がローン会社に移るわけではありません。

高齢の方にとって、新しい住居を探すのは難しいことも多く、住み慣れた自宅に住み続けられるのは大きなメリットといえます。老後に必要な資金を確保しながら、慣れた場所に住み続けられるため、セカンドライフも充実させやすいでしょう。

高齢でも融資が受けられる

年金生活でローンの審査に通りにくい方でも、リバースモーゲージであれば不動産を担保にするため、融資が受けやすい仕組みです。リバースモーゲージの主な対象はシニア層で、借入金の返済は契約者の死亡後に自宅の売却資金を充てる形になっているため、収入が低くても借入がしやすくなっているのです。

一般的なローンサービスの場合、年齢制限があって申し込みすらできないケースも多いですが、リバースモーゲージは完済時の年齢に制限がない商品が多いのもポイントです。ただし、定年退職前に利用できないことも多いため、「下限年齢」の確認が必要です。

利息のみの返済となり毎月の支払いが抑えられる

リバースモーゲージで借りたお金の返済は、存命中は毎月の利息分のみなので、負担を少なく抑えられます。一般的なローンでは「元金+利息」の返済が必要ですが、リバースモーゲージでは、元金の返済は死亡後に自宅の売却資金を充てるため、存命中は金利のみの返済となります。

退職後に収入が低下して、家計の負担が気になる方を対象にした商品でもあるため、融資が受けられる一方で、存命中の返済負担が小さく抑えられるように設計されています。毎月の返済額を抑えれば、家計の負担も軽減できるため、退職金や預金を切り崩す心配もありません。

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リバースモーゲージのデメリット ・注意点

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リバースモーゲージを利用する際には、以下のようなポイントに注意しましょう。

不動産価値の下落・金利上昇のリスク

リバースモーゲージは、定期的に担保に入れた不動産価値が見直されるため、価値が下がると融資限度額も下がる可能性があります。さらに、変動金利型のローンでもあるため、返済期間中に金利が上昇して、利息が増えるリスクも生じます。

上記の不動産価値の下落および金利上昇のリスクによって、融資限度額以上に借り入れてしまい、超過分の返済が必要になるなど、資金計画に影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。
不動産価値や金利の変動に関して、事前に調べた上で契約すべきかを決めましょう。

長生きすることで資金不足になる可能性がある

長生きをした場合、借入が必要な金額が融資限度額に達してしまい、それ以上の借入ができなくなるため注意しましょう。
基本的には、死亡後に自宅を売却して返済に充てる仕組みですが、契約期間が設定されていると、契約満了後に元金と利息の一括返済が必要なケースもあります。

存命中に一括返済が求められた場合、返済ができないと自宅を売却しなければなりません。高齢だと他のローンを組んだり、新しい住居を探したりするのも困難なため、状況が行き詰まる可能性が考えられます。そのため、長寿リスクも考慮したうえで、契約内容をよく吟味しましょう。

不動産によっては条件の対象外になる

リバースモーゲージは全ての不動産が対象になるわけではなく、サービスによっては「一軒家限定」や「都市部エリア限定」など、制限があるケースもあります。その他にも、不動産評価額が一定以上ないと契約できないなどの制限もあるため、事前の確認が必要です。

契約前に公的機関や金融機関を通じて、不動産の価値や細かい利用条件などを確認したうえで契約をしましょう。

リバースモーゲージが「やばい」と言われる理由は?

「リバースモーゲージ」をネットで調べると「罠」「やばい」などと言われているのを目にするかもしれません。しかし、多くの場合、そういった声はリバースモーゲージのメリットばかりを見て、デメリットを確認せず契約して、後悔をしたというものです。

前述したような、不動産価値や金利の変動や長寿リスクなど、当然注意点もあり、死亡後に自宅を売却して返済に充てることで、自宅の相続を期待していた法定相続人と揉めるというトラブルが起きた例もあります。

リバースモーゲージに関する事前の情報収集をしっかりと行ったり、契約前に親族などに相談をしておくことで、こういったトラブルは避けられるでしょう。

リバースモーゲージとリースバックの違いとは?

リバースモーゲージ 項目 リースバック
不動産を担保に融資を受ける 概要 不動産を売却し、売却先の業者と賃貸契約を結ぶ
金融機関からの借入金 受け取るお金 不動産の売却代金
所有者 不動産の所有権 売却先
ある 年齢制限 なし
制限あり 借入金の用途 自由
必要 相続人の同意 不要
必要 保証人 不要

不動産を担保に融資を受ける「リバースモーゲージ」に対して、「リースバック」は不動産を売却したお金を受け取るのが、最も大きな違いです。

さらに、「リバースモーゲージ」は、自宅を担保にする場合、所有権は移転しないため、自分の家として住み続けられるのに対して、「リースバック」は、自宅を売却するため所有権が移転します。

所有権が移転した後は、売却先の業者と賃貸契約を締結することで、自宅には住み続けられますが、自分の家ではなくなります。また、資金用途の制約や相続人の同意など細かな条件が異なる点もあります。

リバースモーゲージはこんな人におすすめ

  • 老後の資金に不安があり資金を用意しておきたい方
  • 相続人がいない方
  • 将来的に老人ホームなど自宅以外の施設で過ごしたいと考えている方
  • 老後のセカンドライフを充実させたい方
  • 住宅ローンの返済が苦しい方

リバースモーゲージは、老後の資金を計画的に調達しながら、自宅に住み続けたい人におすすめです。自宅を担保に借入ができ、老後の生活に余裕を持たせられるため、旅行や趣味なども含めてセカンドライフを充実させやすくなります。

さらに、死亡後に自宅を売却して借入の返済に充てる仕組み上、相続人がいない方や相続人の同意を得ている方に向いた融資サービスといえます。

ただし、資金を調達するだけではなく、相続人も含めた自分の状況に合わせて、必要なサービスを選択しなければなりません。当然ながら、人生の三大資金でもある老後資金を借入で賄うのは難しい場合もあります。貯蓄や投資なども含めて、選択肢の1つとしてリバースモーゲージを検討するとよいでしょう。

リースバックはこんな人におすすめ

  • すぐにまとまった資金が欲しい方
  • 住宅ローンの支払いを完済させたい方
  • 家を買い替える/将来的に買い戻しをしたい方
  • 住宅の維持費を抑制したい方
  • 債務整理をまとめたい方
  • 老後の生活にゆとりを持たせたい方

リースバックは、今すぐ自宅を売却できるため、まとまった資金がほしい方に向いています。住宅ローンが残っている場合は、自宅の売却代金の一部を返済に充てられ、毎月の返済額よりも、賃貸契約による家賃のほうが安ければ、家計の負担も軽減できます。

その他にも、修繕費や固定資産税などを家賃に置き換えることで、自宅の維持費を抑えられるメリットもあります。老後に自宅の買い替えを検討している場合には、リースバックで自宅を売却し、新居購入の資金に充てることもできます(新居に引っ越すまで賃貸で住み続けられる)。

金銭的には、自宅の売却によって一定の資金が手に入るうえに、毎月の支払いを軽減できるため、老後の生活にゆとりを持たせることができるでしょう。

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【後悔しない】リバースモーゲージで押さえておきたいポイント

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リバースモーゲージを検討されている方は、後悔しないために、以下のようなポイントを押さえておきましょう。

物件が対象となるかどうか

リバースモーゲージでは、担保となる不動産が限定されていることがあります。大都市にある不動産や一軒家であるなど、土地や建物の評価額が重要視されたり、条件に制限がある場合も考えられるため、自分の物件が対象に含まれているか確認しましょう。

特に、地方在住であると、リバースモーゲージの利用が難しいケースがあるため注意が必要です。また、不動産価値の下落によって融資限度額が引き下げられるリスクも考えられるため、居住地域の不動産需要などにも敏感になる必要があるでしょう。

資金用途が限定されるかどうか

融資を受けた資金の用途が制限されている場合もあります。例えば、提供会社が社会福祉協議会の場合には、資金用途が老後の生活費に限定されており、住宅の購入やリフォームには利用できない可能性もあります。

生活費以外の用途で資金が必要な場合には、資金用途が限定されていないリバースモーゲージを検討しましょう。資金の用途が生活費のみである場合は、金利の低い用途限定のサービスを選ぶのもおすすめです。

借入額が想定より少なくならないか

リバースモーゲージで借入できる金額は、自宅の担保評価の50~70%程度になるため、売却時と比較して、調達できる金額は少なくなる可能性が高いです。老後のライフプランを考える際に、リバースモーゲージを安易に計画に入れると、必要な金額の確保が難しくなるため注意しましょう。

老後の資金計画を考える上で、さまざまな選択肢を検討し、リバースモーゲージが資金調達に有効な場合のみ契約を考えるのがおすすめです。

途中で返済が必要になるかどうか

不動産価値の変動などによって、契約期間中に貸付限度額が見直された結果、それまでの借入額が限度額を上回る可能性があります。借入額が限度額を上回ると、超過分の返済が必要になります。

さらに、リバースモーゲージには、契約期間が定められているため、長生きすることで存命中に契約満了となり、元金と利息の一括返済が求められることもあるため、注意しましょう。

リバースモーゲージの仕組みをしっかりと理解してから検討しましょう

不動産を担保に融資を受ける「リバースモーゲージ」には、メリットだけでなくデメリット・注意点もあるため、仕組みを理解したうえで検討しなければなりません。老後の資金調達は、生活の質やライフプランに影響を与えるため、選択肢の1つとしてリバースモーゲージを検討して、自分に合うかどうかを判断しましょう。

不動産の活用方法には、リバースモーゲージだけでなく、リースバックもあるため、それぞれの特徴を理解して検討するのも大切です。

小田急不動産では、不動産売却の新しい選択肢となる「リースバック」を提供しています。リバースモーゲージやリースバックなど、今回解説したように事業者選びも重要になるため、不動産を活用して老後の生活資金を調達したい方は、ぜひ小田急不動産にご相談ください。

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